転職No | case114 |
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名前・性別 | 松浦武治(仮名)・男性 |
転職時の年齢 | 37歳 |
転職時期 | 2008年2月 |
転職前の仕事 | 大手不動産の賃貸専門会社の営業(神奈川県) |
転職後の仕事 | 大手不動産会社の管理部門(神奈川県) |
書類提出 | 2社 |
面接 | 2社 |
転職回数 | 2回目 |
転職活動期間 | 3ヶ月(働きながらの転職活動) |
卒業大学 | 横浜商科大学 商学部 貿易観光学科 |
ポイント | エン・ジャパンに登録し、働きながら転職。土日休日、有給休暇有。給与100万円UP! |
ノルマを抱え、休みを取りにくい職場環境に不満が募り・・・
-前職の業務内容と、担当していた仕事内容について教えてください。
(松浦)新卒で入社した前々職の会社は飲食店で、従業員として働いていました。働く時間が不規則で残業も多く、休憩時間もとれない過酷な勤務状況であったため、転職を決意。前職の不動産会社へ転職し、不動産賃貸の住宅のみを取り扱う仕事で営業職として勤務しました。仕事の主な内容は店舗での接客、物件への案内でした。また、接客以外は外回りで新規で取り扱いをできる物件をオーナーに交渉に回ってました。営業職であったためノルマがあり、正直かなりきつかった記憶があります。毎月の契約件数とは別に年間での達成数字もあるため、月でのノルマが達成できないと借金を抱えているような気持ちで翌月を迎えてました。ただ、平日で接客をしていないときは外回りをしていましたので、新しく取引してもらえるオーナーを探すのは大変でしたが、店舗内で働くより気楽でした。
-前職の職場の雰囲気はいかがでしたか?
(松浦)職場は店舗であったたため、働いている社員も5~8名程度と少人数でした。ただ、毎日同じ人間と顔を合わすので時々嫌になることもありました。店舗の雰囲気はお店によって異なりましたが、お店の数字が足らない時の雰囲気はかなり重かったです。
また、店長によってプレッシャーのかけかたも違い、パワハラ的なプレッシャーをかけてくる人の下では毎日胃が痛かったです。ただ、店長になればなったで休みが取れず、自分の時間はもてなかったので、今後長く勤めようとは正直思えませんでした。
-転職しようと決意した大きなきっかけとは?
(松浦)1つ目は将来への不安です。前述したように管理職(店長)になっても休みは取れず、さらに上から毎日数字を要求されるため、えらくなっても体がもたないのではないかと思っていました。正直自分には務まらないと思いました。2つ目は給料が安かったことです。営業でいる間は、同年代と比較しても平均的だと思いましたが、残業が多く、残業代は払われなかったため時給換算すると効率が悪い仕事でした。また、ノルマが未達成だと休ませてくれませんでした。3つ目は土日の休みが全く取れないことです。土日の休みが取れないと友達とも疎遠になりますし、家族とも過ごす時間が取れなかったです。正月以外はゴールデンウィークや夏休みも働いていました。
-転職は勤続何年目、転職は何回目ですか?
(松浦)約5年です。転職した時期はちょうど5年になるタイミングでした。転職は今回で2回目です。
ネットや書籍、友人からの情報収集、エンジャパンで活動
-転職活動ではどのように情報収集しましたか?
(松浦)情報収集は、自分の希望に合っている業種を探すところから始めました。ネットや書籍、あとは友人関係にもあたった記憶があります。その後、本格的な転職活動を行うにあたり、転職エージェントに登録しました。私はエンジャパンのみ、登録しました。
-エン・ジャパンの対応はいかがでしたか?良かった点、悪かった点はありますか?
(松浦)エン・ジャパンに登録したきっかけは私が希望する業種の募集が多かったからです。登録後、業界に強い担当者が専任でついてくれ、業界のことや希望にあう会社候補など親身になって相談に乗ってくれました。また、自分の市場価格や希望の年収を得るための方法をアドバイスしてくれました。転職エージェントの会社や人にもよるとは思いますが、私はいい担当者についてもらったおかげで大きな不満もなく、転職活動を行うことができました。
-書類選考や面接ではどんな自己アピールをしましたか?
(松浦)書類選考では今まで接客業を長く勤めていたことを一番にアピールしました。希望の業種も接客を行うため、面接での態度や振る舞い方にかなり気を付けました。
-採用担当者からはどのような質問がありましたか?
(松浦)面接時は、希望業種が自分に合っているか、ということを一番多く聞かれたと思います。希望する業種が多くの方と長く関係を続ける仕事であるため、人との関係性をうまく作れるかということがポイントであったと思います。また、自分が希望する業種で務めるには最低でも1時間以上通勤に時間を要するため、通勤時間が長くても苦にならないか、転勤を命じられた時家族(妻と娘が2人います)を連れていくのか、単身赴任となるのかについても突っ込んで聞かれました。家族がいて、持ち家だと転職にも制限が出てくるのを実感しました。
-転職活動をスタートして内定するまでどのくらいかかりましたか?
(松浦)3か月程度で希望する会社で内定をもらうことができました。働きながらの転職活動でした。
-新しい職場を選んだ理由とは?
(松浦)今の会社を選んだ理由は大きく2つです。1つ目は、業界で最大手であったことです。シェア率として業界全体でも当時
5パーセント程度でしたが、安定して業績を伸ばしていましたので、長く務めることができるのではないかと思いました。2つ目は、自宅から通える範囲で勤務するところがあったところです。ほかの会社では転勤ありきで話をしてくる会社もあった中で、今の会社あくまで通える範囲で、という条件を最優先で聞いてくれました。家族と一緒に過ごすことができるのも転職の大きな理由でした。転職先の決定にあたり、重視した点は給料面もありますが、やはり家族と過ごす時間や土日に休むことができることも重視しました。前職では叶わなかったことを、転職を機に叶えることができました。
-転職活動中つらかったことはありましたか?
(松浦)転職活動でつらいと思ったことはありませんでした。幸いにも自分の市場価値をだいぶ低く見ていたので、転職活動をすることで自分の価値がそれほど低いものではないことに気づくことができました。
給与100万円UP!仕事とプライベートの両立、メリハリのある生活に
-新しい職場の業務内容と、どんな業務に携わっているのか教えてください。
(松浦)分譲マンションの管理を行っている会社です。マンションの所有者で構成される管理組合の運営サポートや管理員の派遣、メンテナンス業務の手配や財務状況の管理などを行っています。私の業務はフロント業務と業界では言っておりまして、管理組合の担当者として、様々なサポートを行っています。管理組合とは、管理委託契約というものを毎年締結することで、定額の料金をいただいております。業務として営業も兼ねていますので、管理会社が元請となるメンテナンスの指摘事項の改善工事や外壁の修繕工事なども行います。ただ、それぞれ専門部署がありますので、フロントがいろいろな部署との顔つなぎを行っています。また、居住者からのクレーム対応を行っています。
-新しい職場は前職と比べてどうですか?年収面では?
(松浦)転職前とくらべ、待遇面含めかなり良くなりました。よくなった点としては、年収面では100万円ほど上がったのは大変ありがたいことでした。やはり給料があがるとやりがいにつながります。また、土日も月の3分の1ほどですが休めるようになったので、家族に土日にでかけることもできるようになりました。土日出勤の時は振り替えで平日休めるので、銀行や病院に行くなどを考えると平日、土日どちらも休めるのでかなり融通が利きます。残業も月によりますが、今は平均して月15時間程度で収まっています。有休も使えるのでブラックでは全くないです。やはり休みが取れるとメリハリがあって、いいですね。悪かった点は、正直ありません。
これから転職をしようと考えている方に向けてアドバイスをお願いします!
(松浦)転職をするには勇気がいると思います。また、個人的には無理に転職をしなくてもいいと思っています。今は売り手市場と言われているので、給料面含め条件がいい会社はたくさんあると思います。ただ、転職活動を行う前に今の会社を離れるべきか、冷静に考えてからのほうがいいと思います。個人的には、今の会社に尊敬できる先輩がたくさんいるのであれば、思いとどまってもいいように思います。しかし、今の会社に将来を見いだせない、そもそも自分に向いていないということであれば、転職活動をしてもいいと思います。その際、給料だけにとらわれず、自分の将来にとってなにが一番いいのかを考えることも大事です。自分にとっての優先順位を決めてから転職活動を行うことをお勧めします。