転職No | case102 |
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名前・性別 | 長沼隆(仮名)・男性 |
転職時の年齢 | 30歳 |
転職時期 | 2017年1月 |
転職前の仕事 | ベンチャー企業でのIT系コンサルタント(東京都) |
転職後の仕事 | 電力会社の経営企画(東京都) |
書類提出 | 34社 |
面接 | 11社 |
転職回数 | 3回目 |
転職活動期間 | 1ヵ月半(退職後の転職活動) |
卒業大学 | 東京工業大学大学院 電子物理工学専攻 |
ポイント | 様々な転職エージェントに登録し比較検討。リクルートエージェントの斡旋で内定GET! |
コンサルタントとして活躍する夢を抱き、ベンチャー企業へ入社するが・・・
-前職に入社された経緯を教えてください。
(長沼)大企業での業務は大きな業務の中の歯車の一つという感覚が強く、自分が企業経営に役立っているという実感がなかったため、小さな会社で自分自身の業務が直接的に企業経営に影響を与えているような実感を持って仕事をしていきたかったことと、自身の興味のある分野(AIやビッグデータ)に関連する業務を行いたかったため、前職場に就職しました。
-前職の業務内容と、担当されていたお仕事について教えてください。
(長沼)前職の会社の業務内容は、IT開発・コンサルティングです。私自身は、コンサルティングや業務支援の業務を中心としていました。主に客先に常駐して、顧客のプロジェクトに参画する形態でした。具体的な業務内容としては、主に官公庁のプロジェクトにおけるIT関連の企画・調査や、開発支援、プロジェクトマネジメントを行なっていました。
-職場の雰囲気はいかがでしたか?
(長沼)前職は200名程度の中小企業からスピンアウトしたベンチャー企業で、元企業が典型的な下請けIT企業であったので、元企業から移ってきた人がその文化を引き継いでいるという雰囲気の職場でした。外部からきた人の方が優秀で常識的な感覚を持っていましたが、元企業からの社員の圧力が強く、その悪い文化をひきづり続け法的にもグレーなことをしている企業でした。自由はあるものの、それを評価し推進できる経営層がいなかったため、全く新規事業に手をつけられないような職場でした。
-転職をしようと決意した出来事はありますか?
(長沼)入社時に想定されていたような業務内容がなく、社長が夢を語っているだけで全く現実的なものになっておらず、またそのビジョンも全く示されていなかったことが転職を決意した要因です。他にも、給与を上げてもらえるという約束でプロジェクトを移ったにも関わらず、その約束を破棄され給与アップのために別の条件を追加され、さらに期間も先延ばしにされたこともありました。また、信頼できるメンバーが皆、会社の経営に嫌気がさしてほぼ同時期に転職を決意していたため、今後信頼できる人員が社内に全くいなくなるということも転職の後押しになりました。
-前職には何年間勤務されていましたか?転職は何歳の時ですか?
(長沼)2年半ほど勤務していました。30歳の時に転職しました。転職自体は3回目です。
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-転職活動ではどのように情報収集しましたか?
(長沼)転職サイトと転職エージェントを利用していました。使用していた転職サイトは、リクナビネクスト、DODA、type、マイナビです。転職エージェントは、リクルートエージェント、DODA転職エージェント、キャリアデザインセンター、ワークポートです。最終的に転職先を斡旋してもらったのは、リクルートエージェントでした。リクルートエージェント、DODA転職エージェント、キャリアデザインセンターは軒並み満足のできる対応でしたが、ワークポートは、キャリアコンサルタントの能力、知識、コミュニケーションスキル共に不満が多く、WEBサイトも非常に使いにくかったです。誤った情報のまま面接に進んでしまうことがあるなど、もう二度と利用したくないと思うほど、酷い対応でした。
-書類選考や面接ではどのようにアピールしましたか?
(長沼)書類選考や面接においては、複数の企業を経験しているので、一つの企業の固定観念に縛られず柔軟に対応できて、早期にフィットすることが可能であることをアピールしました。また、IT関連や経営に関する知識や、マネジメントスキル、交渉スキル、コミュニケーション能力など、過去の業務で培ってきたスキルをアピールしました。
-面接ではどんなことを聞かれましたか?
(長沼)採用担当者からは、職務経歴の概要や志望動機、自社の事業内容についてどう考えているか、職務経歴のうちどのプロジェクトのどの業務が自社の業務にどのように役立てることができるか、などを聞かれました。また、自身の強みや弱み、問題やトラブルが発生した際にどのように対応すべきかといったことも聞かれました。
-転職活動をスタートして内定までどのくらいでしたか?
(長沼)1ヶ月半程度かかりました。退職してからの転職活動です。
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-新しい職場を選ぶ際に重視したことは何ですか?
(長沼)選考が進んでいた企業のうち、本命企業群が数社ありましたが、そのなかで内定をもらえたのが1社だけであったため、その企業に入社しました。複数社の本命企業群を選んだ基準は、AIやデータ解析といった事業を取り組んでいること、知名度が高く業績が安定しており他社と仕事をする際にポジションパワーを発揮できること、その企業での業務に自身の経験を活かすことができること、給与水準がそれなりに高いこと、フレックス勤務制度を導入していること、残業時間がさほど多くなくワークライフバランスを保つことができること、入社後に直接的に上司になるであろう面接官が人間的に信頼できること、今後の経営方針について面接官から納得のいく回答を得られたことなどを重視していました。
-転職活動中に辛かったことは?想定外のトラブルはありましたか?
(長沼)転職活動で一番辛かったことは、本命企業群のほとんどから最終面接で不採用になってしまったことです。現場担当者の評価は高いけれど、経営層の評価が悪いという傾向があったことが精神的に辛かったです。応募したのと違うポジションで書類選考が通ったにもかかわらず、その事実を転職エージェントから説明されておらず、面接時に噛み合わないやりとりをしてしまったという想定外のトラブルもありました。
-新しい会社の業務内容と、担当されているお仕事について教えてください。
(長沼)転職先の企業の業務内容は、電力会社における経営企画室での新規事業企画です。主に、IT化、デジタル化による業務効率化と、新規事業の創出、経営層のマネジメントなどです。具体的な新規事業の企画提案から、IT・デジタライゼーションに関する社内勉強会の企画・運営、事業の方向性を決めるための社内委員会の運営、PoCの企画とマネジメントに携わっています。現状の社内のIT化の状況や、資産、プロジェクトの進行状況を整理して、今後の戦略と照らし合わせた時の優先順位付けや、新規プロジェクトの内容や導入時期の検討を行なっています。また、海外進出を見据えた標準化のための方針策定や、他社との業務提携といった事業拡大に向けた戦略策定にも携わっています。
これから転職をしようと考えている方に向けてアドバイスをお願いします!
(長沼)これから転職しようとしている方には、転職するということに迷いを感じないでいたら良いと思います。転職市場は非常に活性化されており、欲を出さなければどこかに内定がもらえます。終身雇用や年功序列なんてものはなくなっており、転職することが当たり前のことという意識を持ってもらえたらと思います。面接では職務経歴を整理し、どの経歴のどの部分がどのように役立てることができるのかということを論理的に説明することが重要だと思います。面接は慣れの部分が大きいので、入社する意思があまりない企業で十分に練習し、準備しなくてもこなれた回答が口から出てくるようにすると、テンポよく面接官とのやりとりをすることができ、緊張もせずにすみます。