転職No | case38 |
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名前・性別 | 田中将太(仮名)・男性 |
転職時の年齢 | 25歳 |
転職時期 | 2014年7月 |
転職前の仕事 | 大手Slerの開発部門(東京都) |
転職後の仕事 | 大手ITサービスの営業・企画部門(東京都) |
書類提出 | 5社 |
面接 | 3社 |
転職回数 | 1回目 |
転職活動期間 | 約2ヶ月(働きながらの転職活動) |
卒業大学 | 上智大学 法学部法律学科 |
ポイント | 特にやりたいこともなく、大手だからという理由で大手Slerに新卒で入社。キャリアを広げるため、プライベートを確保できるような労働時間で働ける仕事を見つけるために転職活動開始! |
システム開発担当として23時まで残業する日々・・・
-前職には新卒で入社されたのですか?
(田中)はい。前職には新卒時に就職活動で入社することになりました。当時は具体的なやりたいこともなく、各業界の1位の会社を受けているような就職活動をしており、受かった会社の中から転勤がないという理由で選びました。主な仕事内容として、銀行勘定系システム(銀行3大業務を取り扱う元帳を保有するシステム)の開発を担当しており、設計から試験まで、トラブル対応、維持・運用作業といったことを担当としていました。扱う言語がCOBOLという、メインフレームでしか取り扱わないようなプログラミング言語であったことに加え、実際の開発は日本語ベースで行い、ツールを用いてCOBOLに変換していたため、システム開発でありながら、プログラミングをガツガツ行うような仕事ではありませんでした。
‐どんな職場でしたか?
(田中)チーム同士の仲が良く協力的で、自分の進捗状況がが厳しい時などはよく助けてもらったのでその意味では良い職場でした。しかし、異動が少なく、その職場しか経験したことがない人が多いため、ガラパゴスといった印象を受ました。また残業も多く、遅くまで残っていることが頑張っているといった価値観の職場でした。
-転職をしようと思った理由はありますか?
(田中)大きな理由としては2つあります。1つ目は、業務内容が自身のキャリアを広げてくれるようなものではないと思ったからです。開発システムがメインフレームで動作するものであること、銀行業務を対象としていること、扱う言語もCOBOLであることから、この職場で頑張っても自分の未来に繋がるものではないと感じたからです。
2つ目は長時間労働が私の価値観に合っていなかったからです。基本的に8:30から23:00まで働くような職場であったため、毎日が自宅と職場の往復だけになってしまいました。私はプライベートの時間を活用して、英語や投資の学習など直接仕事とは関係のないことを勉強したかったのですが、そのような時間を確保できないと思い転職を決意するに至りました。
-前職はどのくらい勤務しましたか?転職時期は何年目で何歳の時ですか?
(田中)前職には1年と3ヶ月勤めました。転職したのは2年目の時で、第二新卒市場に乗った感じです。もちろん転職は初めてでした。
転職エージェントに登録し、転職活動!
-転職活動ではどのように情報収集しましたか?
(田中)転職の際は、「2年目 転職」や「第二新卒 その後」など、いくつかの単語で検索し、実際に転職経験がある人たちのブログなどを拝読していました。そのようなブログを書く人は、基本的に転職がうまくいった人たちであるため、肯定的な言葉にとても励まされました。利用した転職エージェントはリクルートエージェントです。ユーザー登録した3時間後にはテレアポが来る徹底ぶりで、さすがリクルートという印象を受けました。
-転職エージェントを利用してよかった点、悪かった点はありますか?
(田中)実際に会ってみると、担当者は物腰柔らかな方で、会社選びから履歴書やエントリーシートなど転職の各プロセスで相談に乗ってくれアドバイスをくれました。悪かったとまではいかないまでも一点注意すべき点は、転職ありきで話が進むため、とりあえず相談してみるとエージェントのペースに巻き込まれ転職にどんどん進むことになってしまうと思います。
-書類選考や面接では何をアピールしましたか?
(田中)前職の経験があまりなかったため、書類選考や面接では、些細なことでも自分が主体的に仕事を進めて改善に努めていたということをアピールすることを心がけていました。基本的には好印象を持たれていたと思います。
‐面接官にはどんなことを聞かれましたか?
(田中)面接で共通的に聞かれたことは3つで、1つ目は、「なぜ、前職を退職しようと決意したか。また、なぜ就職活動では気づくことができなかったのか」という、前職の退職理由に関することです。2つ目は、「前職でどういったことを学び、またどういったことを意識して仕事をしていたか」という、前職における仕事内容や取り組み姿勢に関することです。3つ目は、「今後どのようなことをしていきたいのか。また、なぜこの会社なのか」といった、志望動機に関することです。
-転職活動をスタートして内定まで、どのくらいかかりましたか?
(田中)約2ヶ月かかりました。働きながらの転職活動だったので、忙しかったことを覚えています。
‐新しい職場を選んだ基準はありますか?
(田中)新しい職場を選んだ基準は3つあります。1つ目は「自身のこれからのキャリアを広げていく仕事」ということです。前職で、未来に繋がることのなさそうな仕事は中々モチベーションが上がらないということを実感したため、営業や企画など、どの会社でも汎用的に必要とされる能力を培える仕事を選ぶようにしました。
2つ目は「顧客の業界」です。前職では、顧客が銀行であったためITといっても前向きなものではなく、コストカットや制度対応などの後ろ向きな部分が強かったです。また、覚える知識も銀行に関するものであまり興味を持つことができませんでした。そのため、対象となる顧客について自分が興味を持てるかどうかといったことを意識しました。
3つ目は「労働時間」です。前職は会社と自宅の往復が全てという生活になってしまったため、プライベートを確保することのできる働き方ができるかという部分も基準の一つでした。
‐転職活動時に辛かったことはありましたか?
(田中)前職に退職の意思を告げるまでがモヤモヤして辛かったです。
好奇心を持ち仕事に取り組め、キャリアを広げられる仕事に!
-新しい職場の業務内容と担当している仕事について教えてください。
(田中)大手ITサービスの会社に転職しました。転職当時の業務内容としては、飲食店に対する無料情報誌やAirレジの導入に関する営業がメインでした。ノルマが厳しく設定されるため、入社当時は転職ということも相まってかなりプレッシャーを感じながら仕事をしていました。しかし、飲食業に興味があったため、普段自分が利用する飲食店の経営という側面を見ることができとても刺激的でした。その後IT部門に移り、各種ITサービスのマネジメントや企画、既存サービスの分析や機能追加などを行なっております。日々勉強ということにはなりますが好奇心を持ちながら仕事に取り組むことができています。
-転職してよかった点、悪かった点はありますか?
(田中)転職してよかった点としては、2つあります。1つ目は「自分の仕事に好奇心を持ちながら取り組むことができる」という点です。前職では、なんとか前向きに頑張ろうとしていたものの、どこかやらされているものといった部分が強かったですが、現職では自分ごととして仕事に取り組むことができていると感じます。
2つ目は「自身のキャリアを広げることができている」と感じられる点です。営業や企画といった部分で一定の成果を上げることができているので、次回転職する際はより明示的にアピールすることができるのではないかと感じております。
悪かった点は1つで、年収が下がったことです。毎月の手取りは現職の方が上ですが、福利厚生やボーナスといった部分を鑑みると前職の方が可処分所得は多かったと思います。
転職をしようと考えている方に向けてアドバイスをお願いします!
(田中)転職はくよくよすることなく、行動してみることに価値があると思います。人生1度きりですので、「あの時、ああしていれば」といった後悔のないようにしてください。
また、できない理由ではなく、できる理由、若しくはできるようになるための手段を考えて活動してください。きっと自分の探し求めている職に出会えるはずです。