転職体験No | case2 |
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名前・性別 | 高尾美奈子・女性 |
転職時の年齢 | 46歳 |
転職時期 | 2015年4月 |
転職前の仕事 | 外資系監査機関の日本専属コーディネーター(愛知県) |
転職後の仕事 | 半導体・電子部品メーカーのカスタマーサポート(愛知県) |
書類提出 | 50社 |
面接 | 8社 |
転職回数 | 9回目 |
転職活動期間 | 2015年11月から2016年1月末(働きながらの転職活動) |
ポイント | 働きながら&子育てしながらでも効率よく転職活動ができた!不安が多かった零細企業から社員100人以上の会社へいくこともできました! |
前職は外資系企業の代理店を行う零細企業で働いてた
-前職場の業界や仕事内容を教えて下さい。その中で不満や不安はありましたか?
(高尾)前職はとにかく複雑な雇用関係で、私の直接雇用主は日本の零細企業、その企業が代理店契約しているのが外資系企業で、その外資系企業の仕事を専任で行なうという感じでした。正社員2名、嘱託6名、パート1名程度の会社でしたから、いわゆる「零細企業」と言っていいと思います。会社は監査機関なので、仕事内容としては、監査日程のスケジュール管理、その会社独自のシステムや規定に関してのお問い合わせ対応などを行っていました。ときには英語が苦手なお客様のかわりに翻訳して、担当者に英語でメールを打ち、回答を日本語に訳してお客様にお伝えするようなこともしていました。
直属の上司は外国人で、その上司は外国の事務所に別の部下もいて、全員が外国人でした。アメリカ、ヨーロッパに同僚がいて、全員会議でさまざまな戦略や現状の売り上げ報告があるのですが、アメリカ東部が本社のため、会議が行なわれるのは12時からで、それ以外にもWebExでの会議やトレーニングも沢山受けなければいけなくて、夜中2時、3時から開催のものも多かったです。体力的な不安はありました。夜中に長時間会議すると興奮してその後なかなか寝付けないこともありました。
ずさんな労務管理や業務評価などには常に不満があった
-直接的に転職をしようと決意した出来事や具体的な転職理由はありますか?
(高尾)まずは直接雇用主の労務手続きですね。上記の通り、正社員2名、嘱託6名、パート1名程度の会社でしたから、期待はしていなかったのですが、就業規則ももらえませんでしたし、経理のパートが労務業務を行なっていて、大きな間違いがあり、それを指摘されていて大変心配になりました。また、その後、普通の企業では是正処置がなされると思いますが、それもなかったので、大きな不安を感じました。
また、次に大きかった点としては、業務評価の点です。業務目標は外資系の上司と一緒に目標設定をし、結果のレビューもするのですが、最終的にボーナスや次年度の給料を決定するのは直接雇用主の日系企業です。実際の働きぶりについて、実業務の内容や進捗に関して直接関与していない人が年収を決めるのには抵抗がありました。
他には、数字の売り上げ目標があり、それを入社前には知らされていませんでした。契約書にも記載がありませんでした数字目標が800万円近かったので、それは事前に説明してもらっていたら、もしかして入社は見合わせたかもしれなかったと思いました。
あと私は子供が2人います。急には休めないことはもちろん承知して入社しましたが、子供が2名いることはきちんと伝えておきました。たまたま子供が受験だったので面談のお休みを前もっていただくのですが、本当に毎回嫌味を言われてつらかったです。不満を抱きながらも結局1年間その会社では就業しました。
複数の転職サイト・転職エージェントを使い、とにかく幅広に!
-転職時の情報収集の方法は?
(高尾)まずはありとあらゆる転職サイトに登録を行い、可能な限り覆面レジュメ公開を行ないました。また、自分の望む条件に合うような求人が定期的に自分にメールされてくるよう設定も行ないました。転職エージェントも何社か使いました。
-転職エージェントの良い点はどんなところでしたか?
(高尾)転職エージェントの良い点は、親身になって私の事情を聞いてくれて、無理強いはしてこないところでしょうか。私の場合、転居を伴う転勤は不可、海外出張は年4回(1シーズン1回程度)可能、国内出張も長期不可、というところは譲れない条件だったので、それはきちんと説明をしました。そうすると、お見合いのようなもので、まったく条件の合わない案件は紹介されないので、数多くの案件から、自分で1件1件の仕事内容や条件を確認する手間は省略できますから、時間が有効活用できます。
また、年収面でも私の年収が上がったほうが転職エージェントもより多く報酬がもらえるために真剣に交渉してくださいますのでありがたいです。お金の話って直接応募だとなかなか詳しく聞きづらいことが多いですが大切な点なので助かりました。給料の話だけでなく、たとえば細かいドレスコード、就業時間(これも毎日のことなので30分、されど30分なんです)や、会社の雰囲気とか、どういう人が好まれるかどうかというところも教えてくれますから、良い転職エージェントさんにめぐり合えればとても転職活動は上手く進む場合が多いと思います。
-逆に悪い点もありましたか?
良くなかった点として、担当者により対応に差が出るという点でしょうか。ご紹介いただいた案件で、応募しても、結果連絡さえくれない担当者の方もいました。一方できちんと結果が悪くても連絡を下さる方もいました。
最小限のエネルギーで最高の転職ができるように!
-応募書類を50社に送付とはすごいですね。面接8社も大変ではなかったですか?
(高尾)書類自体は送付と言ってもほとんど郵送はしません。データでやりとりがメインです。Web履歴書で面接の連絡が来ると、まずもう1度募集要項をよく読んで、「未経験歓迎」「会社の平均年齢32歳」とか記載の書いてある会社には、面接のお誘いがあってもやんわりと再確認します、年齢欄や年収希望欄を本当にご確認いただいたかどうかなどですね。たまに、いらっしゃるんですよ、年齢欄見落としていて、ちょっとこのご年齢では・・・・とか、企業様の想定年収と私の希望年収と150万円ぐらい差があるとか。なるべく誤解が起きないようにして、実際に足を運ぶ回数は最小限にする努力をしました。
零細企業→中堅規模の企業への転職で安心感UP!
-結局転職することになった会社はどんな会社ですか?業務内容など教えて下さい。
(高尾)結局決めたのは愛知県内の半導体・電子部品メーカーのカスタマーサポートの仕事です。職種としては営業事務ですが、海外の工場と納期や出荷の手配の確認し、日本のお客様にご連絡をさせていただいたり、サンプルの出荷を手配したり、庶務業務も一部行なっております。
-なぜ最終的にその会社に決めましたか?決め手になったポイントは?
(高尾)まずはある程度の大きさの企業であること。今の会社は100名ぐらいですが、人事、総務、経理、ちゃんと分かれており、組織としても成り立っています。零細ではなく、ある程度の組織のある会社での就業を強く希望していました。また、英語を使用できる点ですね。英語使用も3割程度あるので、使用頻度はともかくそこにもこだわりました。あとは製造業であること。商社でも英語は使用するかもしれませんが、技術がある会社がよいと考えておりました。
-転職は結局「成功」でしたか?いま振り返ってみて転職してよかった点、悪かった点を教えて下さい。
(高尾)転職して良かった点は、まずはきちんと社会保険の手続きをしていただけたことでしょうか。また零細企業ではないので、自分さえまじめに就業していれば、特に急なリストラも今のところはなさそうです。前の職場では1名で専任業務していたのが、他にもメンバーがいることで簡単なことは不在時依頼しておくことができるのも非常に気に入っている点です。年収としては若干下がったかもしれませんが、退職金制度もきちんとしているので、長い目でみれば、特なのかもしれません。また、福利厚生もあり、互助会などもあるので、来年子供が小学校卒業するんですが、お祝い金ももらえます。全体として零細企業から大きい会社に転職した安心感というのはあるかもしれません。
海外業務に慣れている点をアピール!
-書類選考や面接においてどんな点を企業にアピールしましたか?また面接時にどんなことを採用担当者に聞かれましたか?
(高尾)20年以上の海外取引(海外業務)の実績と取引先の多さをアピールしました。とにかく取引したことがない大陸はほぼないので、何カ国、何年ぐらいなどなるべく具体的に説明しました。ネイティブでない人と連絡することが多いので、あらゆる英語にも慣れていることなども話しました。また、ずっと正社員として子供がいても仕事を続けてきたこと、出張は難しいが残業はある程度できるなど、自分のなかでできること、できないことを明確にアピールしました。
転職が多かったので退職理由をどの会社の分も聞かれました。それには万全の対策で望みました。今までの仕事の中で一番成果を上げられたこと、またつらかったこともよく聞かれました。英語をする仕事を希望していると必ず聞かれるのですが、英語でない業務も4割から7割ある場合があるが、それに関しては問題ないか?という質問も多かったです。海外取引は時差があるので、どの程度残業対応可能か、もかなりの頻度で聞かれました。あと、急に面接官が英語で話しかけてくることもありますが、それにものおじしないように訓練はしておきました。
-結局どれくらいで内定が出ましたか?
(高尾)2015年7月から本格的に初めて、内定が出たのが2016年1月末ですから半年ぐらいです。働きながらだったので通勤時間はずっとスマホで仕事を探して、企業様との連絡も早朝・夜に行なうことが多かったです。お昼休みもメール確認ぐらいはしていました。
-転職活動で辛かったこと・大変だったことを教えて下さい。
(高尾)面接のためのお休みのやりくりをつけるのが一番大変でした。時には夜7時から面接対応していただいた企業様もありましたし子供の学校行事でお休みをとり、面接、学校行事、面接、というスケジュールということもありました。一度、Web履歴書の段階で選考から落ちたのですが、3週間ほどたってから、もう1度面接したい、という連絡が急にあったことがあります。やはり働きながら・子育てしながらというのは大変でした。
これから転職をしようと考えている方に向けてアドバイスを!
(高尾)落とされた会社のことは、すぐに忘れて次を考えましょう!自分を信じて、じっくりと長年付き合っていく会社、業務を見極めましょう。英語使用のお仕事を探している方は、もし英語だけを使用されたいのであれば企業内通訳、翻訳、など英語を目的とした職業を探されることをお勧めします。英語だけを使用した仕事をしたい人は、まずはそのほかの仕事もできるようになりましょう。そうすれば周囲から信頼され、その他も仕事もですが、英語の仕事の分量も増えますよ!