ボイラー技士
ボイラー技士の将来性
ボイラー技士は、ボイラーの操作や点検、運用管理、メンテナンスなどを行うことができる国家資格です。冷暖房を使用する建物の空気調節の管理を行います。活躍場所は、学校・工場・病院・ホテル・オフィスなどであり、ボイラーの操作や点検・管理は有資格者しか行うことができない業務独占資格となっています。
ボイラー技士の資格区分は、特級・一級・二級の3種類があります。級の区分にかかわらずすべてのボイラーを取り扱うことができますが、ボイラーの規模によって「取扱作業主任者」になることができる級が異なります。特級を取得すると全ての規模のボイラー取扱作業主任者になることができます。
平成29年度のボイラー技士試験の受験者数と合格率は下記の通りですが、平均合格率は毎年1級・2級は50~60%、特級については20~30%です。
試験区分 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
特級ボイラー技士 | 553 | 191 | 34.5 |
一級ボイラー技士 | 5,714 | 3,395 | 59.4 |
二級ボイラー技士 | 27,393 | 15,609 | 57.0 |
近年、小型ボイラーについては操作に資格がいらない貫流ボイラーが使われるようになり、小型ボイラーの作業主任者にあたる2級ボイラー技士の活躍の場は減少傾向にあります。今後ボイラー技士として活躍したい人は大型ボイラーの作業主任者になることができる1級以上の資格を取得するとよいでしょう。
ボイラー設備を設置している施設が減らない限り、ボイラー技士の需要はあります。特に1級と特級ボイラー技士に関しては将来性があるといえるでしょう。
ボイラー技士上位資格は転職に有利
前述したように、上位資格(1級・特級)保持者は有利に転職することができますが、さらにボイラー技士の資格だけでなく、「ビル管理技術者」や「電気主任技術者」の資格も持っていると更に転職が有利になるほか、昇給や収入アップに繋がることがあります。特に、ビル管理関係の仕事を探している場合には、ビル管理技術者や電気受任者技術に加えてボイラー技士資格を取得していると転職しやすく、条件が良い会社へ転職できる可能性が広がります。
ボイラー技士の資格があれば、転職することだけでなく、定年後の再就職にも役立ちます。資格を取得すると資格手当が支給される企業もあり、受験費用を負担してくれる場合もあります。仕事に必要であれば、少しでも上位の資格取得を目指しましょう。