留学カウンセラー
留学カウンセラーの転職市場は良好
留学カウンセラーとは、海外へ留学を希望している方に対して留学現実のための情報を提供し、希望に沿った留学プランをコーディネートする仕事です。留学の渡航の手続きや、渡航後のアドバイスを行うこともあります。留学アドバイザー、留学コーディネーター、留学コンサルタントと呼ばれることもあります。
留学カウンセラーになるために特別な資格は必要ありませんが、ある程度の英語力は必須であり、英語のスキルが高ければ高いほど仕事の幅が広がります。海外の教育機関へ連絡を取ったり、情報を入手したり、留学先と入学審査などのやり取りを行うなど英語で海外とやり取りをする仕事がありますので、スムーズに会話できる英語力は必要です。英検やTOIECなど能力がはっきりと分かる資格を取得しておくと、転職時のアピール材料になります。
また、留学カウンセラー自身が留学をしたことがある方が転職に有利です。自分の実体験を基に留学希望者に接することができ、留学経験者ならではのアドバイスができるなど留学希望者からの信頼が厚くなります。
留学カウンセラーの民間資格としては、一般社団法人JAOS海外留学協議会認定の留学カウンセラー資格や、NPO留学協会認定のRCA海外留学アドバイザーがあります。どちらの資格も取得しておくと転職時に有利になりますが、資格を必須にしている会社はほとんどないので、就職して働きながら資格取得を目指すこともできます。
留学カウンセラーは海外留学を取り扱う留学エージェントや旅行会社、交流団体、海外教育機関に勤務します。旅行代理店やサービス業など異業種からの転職者も多く活躍しているため、留学経験があり英語力がある社会人経験豊富な人材の転職市場は良好だと言えるでしょう。
留学カウンセラーの将来性
OECD、ユネスコ、米国国際教育研究所(IIE)等の統計調査によると、2015年の海外留学者数(短期留学は含まない)は54,676人でした。2004年の82,945人をピークに減少し、ここ数年は微増減を繰り返している状態です。
(出典:文部科学省「 平成29年度文部科学白書>国際交流・協力の充実」)
一方で、日本学生支援機構の調査によると2009年以降の海外留学生の数は順調に増加しており、2016年度は96,641人となっています。後者の調査には短期留学者も含まれ、近年は短期留学が増えていることから、数値の乖離が生まれています。
(出典:文部科学省「 平成29年度文部科学白書>国際交流・協力の充実」)
2013年から、日本政府は将来グローバルに活躍する人材を育てるために日本人の海外留学生増加を目指し、積極的に日本人学生(高校生・大学生)の留学推進を行っています。2020年までに海外留学する大学生を6万人から12万人、高校生を3万人から6万人に増やすことを目標に掲げ、支援を実施しています。
また、2020年の東京オリンピック開催に向けて日本人のグローバル社会に対する意識が高くなっており、今後ますます海外への留学者数は増加していくと考えられます。このような背景から、留学カウンセラーは将来性のある仕事と言えます。