大学職員
大学職員は採用枠が少なく、人気の職業
大学職員とは、大学に雇用されて働く職員のことです。人事、総務、経理、法務、営業、マーケティングなど民間企業と同じ部署がある他、就職支援をする就職課(キャリアセンター)、留学生を支援する留学生支援課など民間企業にない大学職員特有の部署もあります。就職後、適性に合わせたそれぞれの課に配属され大学職員として勤務します。
大学職員になる方法は、国立大学と私立大学で違います。国立大学の場合は、国立大学法人が実施する試験を受験し、合格者を各大学が採用します。私立大学の場合は、各学校法人が独自に実施する採用試験に合格することが必要です。年齢制限や必要な学歴などは各大学によって違いますので、事前に調べておきましょう。
大学職員は休日や労働時間がはっきりしており、残業が少なく福利厚生が充実していることや、年功序列で勤続年数に準じて安定的に昇給していく待遇面の良さから非常に人気のある職業です。離職率は低く、職員採用数が少ないため、就職するためには高倍率を勝ち抜かなくてはなりません。転職市場においても、募集枠は少なく、非常に狭き門になることは否めません。
語学のスキルを高めて海外留学生対応ができることをアピールしたり、システム管理の資格を取得して大学のネットワーク管理に役立つことをアピールするなど、即戦力として活躍できるスキルを身に付け、転職活動時にアピールすることが転職成功のカギとなるでしょう。
大学の経営や将来性の見極めが重要
待遇面や収入面の安定性から人気の高い大学職員ですが、少子化により経営が厳しい大学が増加しています。地方の私立大学では定員割れを起こしている大学も少なくなく、学生募集を停止した大学や廃止された大学もあり、大学・短大数は平成14年をピークに減少を続けています。
【大学・短期大学数の推移(昭和40年度以降)】
大学廃止や統合は、大学職員の待遇に影響が出る可能性も否めません。大学職員を目指す人は、転職したい大学の経営状況や将来性をよく見極めることが大切です。