左官

 

左官の仕事と将来性

 左官とは、日本の伝統的家づくりには欠かせない壁や床を鏝(こて)という道具を使った「塗り」の技術によって作り上げていく職人です。現在は伝統的な日本建築の一般住宅だけでなく、商業空間や公的施設などにも左官職人の技が使われています。珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)、土などの自然の素材を使用することから、より快適な空間を求める方、健康志向の方、自然素材を求める方などから好まれ、着実な需要があります

 

 一方、左官になるためには現場で経験を積み、左官職人としての技術を磨かなくてはなりません。熟練左官職人になるためには10年近くかかるといわれており、左官業を営む会社へ弟子入りして、現場で経験を積みながら技術を身に付けていきます。団塊の世代が高齢化し、左官技術の継承が今後の課題となっており、若手の左官職人は左官業を支える柱になると期待されています。

 

左官の転職状況

 左官は上下関係が厳しく、豊富な経験と確かな技術がある職人が認められる世界です。左官職人として一人前の仕事ができること、十分な技術力がついていることが転職の大前提となっています。資格は必要ない世界ですが、左官職人の技術の証明となる「左官技能士」を取得すると、転職や就職に有利になることがあります。「左官技能士」は特級、1級、2級、3級の区分と、単一等級として等級が区分されないものがあります。

 

(出典:一般社団法人日本左官業組合連合会「左官職種技能検定試験について 」

 

 左官技能士は名称独占資格であり、合格者のみが「左官技能士」を名乗ることができます。また、合格者は職業訓練指導員の試験が一部免除になります。

 

 未経験者の転職の場合は、左官職人の多くの求人が資格や学歴が不問で、昨今の建築業界の好景気による人手不足から、左官未経験でも転職へのハードルは高くありません。しかし、未経験者が左官になる場合には正社員での雇用ではなくアルバイトや契約社員扱いであるなど、自分の満足できる雇用状況で雇ってもらえないことがあります。前職に比べて大幅に給与が減少する可能性もあるため、事前に雇用状況・給与について調べてから行動することをおすすめします。

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左官の仕事について

現在建築資材を取り扱うメーカーに勤務しています。男性、20代です。昔から住宅関連の職人に憧れており、思い切って転職しようかと考えています。でも周りからは当然反対されていまして・・・左官への転職についてどう思われますか?何かご意見...

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