人事
人事転職市場、求人増加傾向にあり!?
厚生労働省発表の平成30年8月の有効求人倍率は1.63倍、新規求人倍率は2.34倍となっています(参考:厚生労働省「一般職業紹介状況」)。少子高齢化に伴い就業者数は減少しているにもかかわらず、求人数は増加傾向にあり、転職市場は追い風が吹いている状態です。この追い風に乗って、人事の転職市場でも求人数は増加傾向にあります。特に管理部門の求人数が増加傾向にあるようです。
労働人口の減少に伴う採用難や安倍内閣が推進する働き方改革により、各企業の人事部は人材確保と人材の教育に対する課題を抱えており、人事制度や労務制度のリード・構築に対応できる即戦力を強化する必要に迫られています。そのため、即戦力として活躍できる30代以降の人事労務経験者、採用から教育まで経験豊富なスペシャリストの人材が求められる傾向にあります。また、20代であっても採用担当や教育担当など専門的な仕事の経験者を優遇する傾向にあります。人事部で就業経験がある人、多岐に渡る仕事の経験がある人はアピールポイントとなるでしょう。
下の表は大手転職サイトの人事・総務関係の職種に登録した人の詳細データです。このデータを見ると、年齢31歳以上が69%にのぼり経験豊富なミドル世代の転職が多いことが分かります。また、出身業界は様々であり、人事部はどの企業にもあるため、業界を超えて転職する人が多くなっています。
【人事・総務職の登録者動向】
(出典:doda「管理・企画部門の中途採用市場レポート(2018年8月発行)」)
中途採用のプロの需要が増加傾向
2018年度の人事部採用の特徴としては、優秀な人材を発掘し採用できる“中途採用のプロ”の強化を図る企業が増加しています。大手転職サイトの調べでは、2017年の中途採用担当の求人は2年前と比較して2.7倍に増えたというデータもあります。中途採用市場の拡大によって、よりよい人材を確保できる中途採用のプロの存在が企業の体制強化に繋がっていくため、需要が増しています。
中途採用担当者は相応のスキルを持った経験豊富な人材であり、募集時の年収がこの2年で3割ほどアップしているという調査結果も出ています。各企業が中途採用のプロを欲していることの表れとも言えます。(参考:日本経済新聞)
バイリンガル人事の需要もアップ
外資系企業の増加と日本企業の海外進出増加に伴い、語学力は転職のキーポイントとなっており、バイリンガル人材はどの業種でも不足傾向にあります。人事部においてもバイリンガルは重宝されており、グローバル企業では下記のように高給な年俸で採用されることもあります。語学力はアピールポイントとして高く評価されるでしょう。