マーチャンダイザー
(※)マーチャンダイザーの活躍の場はアパレルやインテリア・雑貨メーカー、コスメメーカー、百貨店など多岐に渡りますが、ここでは主にアパレルのマーチャンダイザーの転職事情について解説しています。
マーチャンダイザーの転職動向
マーチャンダイザーはバイヤーと違い、商品開発から販売計画管理、予算管理を行う商品化計画を担う仕事のことです。
ファストファッションの台頭、若者のブランド離れ、急速なEC化により、アパレル業界は大きな変革期を迎えています。大手百貨店が店舗を閉め、アパレルブランドの実店舗は規模を縮小する中、ネット販売の分野は好調で拡大を続けています。マーチャンダイザーも既存の仕事からネット販売の仕事へシフトしており、敏感に流行を感じ取り売れる商品をいかに仕掛けていくか、マーチャンダイザーの役割は重要になっています。今後も活躍は続いていくと予想されます。
アパレル・ファッション特化型の転職エージェントが調査した、アパレル業界の求職者と求人数の推移をみると、2018年の求人数は1年前の2017と比較すると月によってバラツキがありました。一方で求職者は1年前、更に2年前と比較しても増えていることが分かります。2017年が大変な売り手市場であったことと、転職市場は春から夏は一度落ち着つく傾向がある為、秋以降はまた求人数も増加すると考えられます。
また、雇用形態の割合を見ると、他の職種に比べマーチャンダイザーは企業の商品企画・製造・流通の仕組みを作る重要な任務を担うことから正社員がメインの職種となっています。
(出典:クリーデンス「2017年8月の業界全体の動きとアパレル・ファッション業界での雇用形態」)
アパレル業界全体の市場は売り手市場であり、さらにマーチャンダイザーもネット販売業界をはじめとして正社員での転職が好調です。
マーチャンダイザー転職市場の今後の動向
マーチャンダイザーは経験がなくてはできない仕事であり、未経験での募集はほぼありません。販売経験を経て、販売実績の分析や商品の流通などの業界知識などを培い実力がついた人だけがマーチャンダイザーになれます。未経験者がマーチャンダイザーを目指すのであれば、販売職などでアパレル業界に就職するのが第一です。経営学や語学スキルを伸ばしておくと将来的に役立つので学習しておくことをおすすめします。
マーチャンダイザー経験者が転職する際には、更なるスキルアップを目指して国内のアパレル業界はもちろん海外進出している企業や外資系など幅広い分野に挑戦すると選択肢が広まります。アパレル業界は今後も海外に展開する企業や海外との取引が盛んになることが予想されるため語学力を高めておくと転職時に有利になります。
年収面では、20代後半で380万円程~30代後半で500万弱が平均的な額ですが(参考:クリーデンス「アパレルMD・アパレルバイヤーの平均年収と転職動向」)、経験者の管理職クラスのマーチャンダイザー職は年収900万円以上の求人案件も出ており、良い条件で転職できる可能性は高まっています。
(出典:エン・ジャパン【ミドルの転職】:検索結果)
ブランドを作る上で重要な職でありながら、就業人口が少ないマーチャンダイザー職の転職は今後も売り手市場が続いていくでしょう。