業務内容が幅広い中小企業の経理業務
経理の仕事は、中小企業ではよりその仕事の範囲が広いかもしれません。大企業に比べて、中小企業では仕事が細分化しておらず、経理全体の業務を数人で分担したり、時には一人でこなしたりというケースがでてきます。どんな人でも中小企業の経理を一度は経験したほうが良いというのは、こうした全ての業務を受け持つことで、経理の仕事全体の流れが分かるようになり、効率のよい仕事の方法、時間を節約するコツなどを仕事を通して学べることにもなるからです。
経理の仕事は、月末、月初、または支払日や決算など、ある程度日程が決まっている事が多く、その分、プランを立てやすいし、マイペースで仕事を進める事が出来ます。もし多くの人が働いている経理部なら、自分の裁量で仕事をすすめることは、時に他の人に迷惑をかけることにもなりますが、少人数で回している経理部の場合は、一人一人のボリュームが多い分、日程調整さえきちんとすれば自己裁量で大丈夫です。忙しいけれども、やりがいがある中小企業の経理にも魅力があるものです。
- 中小企業では大企業に比べて、一人で行う経理業務の幅が広い傾向にある。その分、経理全体の仕事内容が分かるようになり、自分の裁量で行える業務も増える。
仕事から様々なことが学べる中小規模経理
経理の仕事は、毎日の積み重ねが大切です。一つの入力や数字の間違いがあれば、帳簿を閉めることができません。しかし、文字と違って数字は嘘をつきませんから、最終的には必ず原因を突き止めることができます。裏を返せば、小さなことを疎かにすれば、最終的に財務諸表作成、決算書まで響いてくるのです。仕事に慣れてくれば、ミスも少なくなりますし、流れ作業的に、習慣的にこなせるようになります。
現金の出納や、売掛金の回収、買掛金の支払い、請求書発行、請求書の支払い、給料の支払い、経費精算、キャッシュフローの作成や貸借対照表、損益計算書などの作成、税金の計算。そうした経理業務の一つ一つが、経験として将来に生きてきます。
まず経理業務を知るには、こうした全体の流れを把握する事が大切で、仕事の一部分だけを受け持っていると、なかなか経理業務全体が見えてきません。一通りの経理会計業務の習得には、断然中小企業が良いでしょう。
- 中小企業であれば経理業務全体の業務内容を習得できる。
経営陣と近く、安定した環境も魅力的
中小企業の経理部は、経営陣と近く、これからの資金繰りや経営戦略などにも意見を求められる事が多く、こうした経験が経理スタッフとしての血肉となります。将来コンサルティング業務などにも興味がある人は、経理の仕事全体を通して、内部から、また外部から問題点を探したり、これからの未来を見据えた事業計画を考えたり、お金の流れを実地から学ぶことができます。
こうした点で、中小企業の経理の仕事はやりがいがあり、またその独自の企業カルチャーや個性もあり、仕事として面白みがあるといえるでしょう。独自の強みのある世界的な中小企業への転職は、将来性もある上、業績の伸びしろがある為、経理スタッフとしての手腕の見せ所です。
また、長く勤めるベテランスタッフなども重宝されますので、安定して同じ職場で長く働きたいと考えている人にとっては、ぴったりの環境と言えるでしょう。誰でもできるような仕事、他の誰かと替えの効くような仕事ではなく、あなたの能力を特に必要としてくれる職場を求めるのなら、中小企業はぴったりの職場と言えましょう。
中小企業の転職案件も、いまは主に転職サイトなどを通して応募できますので、こまめに転職案件をチェックして、自分にぴったりの仕事案件を見つけましょう。
- 中小企業では経営幹部との距離も近いので、経理部は経営戦略を求められることも。転職サイトをのぞけば中小企業の経理求人は沢山見つかる。
本記事は2016/02/05の情報で、内容は経理としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。