30代の中小企業診断士の転職例

職業:中小企業診断士

561views

中小企業診断士を活かしベンチャー企業へ(28歳 千葉県在住)

 

男性(30代)

 新卒で大手食品メーカーに入社し、営業畑を歩んできたのですが、企画などの全体を取り仕切る仕事がしたいという思いから30歳で退社し、その後ベンチャー企業へ転職しました。転職を考えてから、営業経験だけでは希望の職種に就業するのは不十分だと感じ、中小企業診断士を受講しており、結局、転職時は中小企業診断士ではなかったのですが、試験内容が経営に関する事なので、経営者の立場で勉強でき、そのことが転職時の面接の際に活きたのではないかと思っています。例えば、経営理念について。経営理念は前職にもありましたが、形骸化されており誰も見向きもしない文章でした。しかし、転職先の社長は、某有名経営者が主催する経営者の塾に入会しており、経営理念の必要性を熱く語り、私も勉強を通して経営理念の必要性を感じていたので社長の意見に同調する事ができ、面接ではアピールできたかなと思います。そして、入社したその年に2次試験に合格し、晴れて中小企業診断士となりました。

 

 転職したベンチャー企業は、Web教育をするサービス業で、私は経営企画部に配属となりました。社長は熱い方なのですが、その熱さが社員には伝わっておらず、社内は纏まりのあるものではありませんでした。会社の業績は良く、経理内容もオープンにするなど、経営者と社員との壁を取り払おうと画策はしているのですが、なかなか上手く行っておりませんでした。そこで、長期的な目標を掲げて、全社員のベクトルを一致させることで、活力ある会社にしていこうと社長が決断し、私と社長を含めた、計5名で事業計画を作ることにしました。

 

 事業計画を作る上で、一番重要となるのは経営理念です。経営理念は会社が事業継続していくうえで目指すべき在り方であり、国で言えば憲法のようなものです。事業計画は、経営理念を頂点として、定性的な目標(ビジョン)と定量的な目標、その後に目標を達成するために行われる数々の課題があります。これらは一直線で結ばれていなければならず、もし、経営理念の内容とビジョンの内容が乖離していたら、統一感のない計画書になってしまいますし、ビジョンに対して、そのビジョン到達のための課題が無関係なものであったら、現場で働く社員は矛盾や納得感のないまま仕事をしなければならないのです。そして、私が入社したときに感じた社内の纏まりのなさや経営者と社員との壁は、そこにありました。社長が熱く語っていた経営理念が、具体的な日々の業務と結び付けて考えることができず、社員に白けたムードが蔓延していたのです。

 

 例えば、社長が「社会のために!」と大声を張り上げても、現場の社員の仕事が、明らかに社会のためになっているとは思えないのなら、そこには矛盾が生じます。矛盾は次第に社員のやる気を奪い、最後は条件の良い会社へ転職する事になります。現に、その会社では離職率が高く、その事も影響して会社の雰囲気が良くならないという悪循環に陥っていたのです。社内の事を少しずつ理解し、そして原因を発見するプロセスは大変でしたが、やりがいのある仕事でした。事業計画書は5か月後に完成し全社員に発表されました。社員30名の前で行うプレゼンテーションは人生初でしたが、緊張の中にも充実感があり、転職してよかったなと思えた瞬間でした。

 

 その後、事業計画書に盛り込んだ課題のアクションプランの進捗や状況確認を通して、少しずつ、社内の雰囲気も改善され、それに伴い業績も右肩上がりになってきました。今後は、ベンチャーキャピタルから出資を受けるために、再度事業計画書を作成し、最初の事業計画で掲げた「株式公開」に向けて頑張っています。

 

中小企業診断士を活かし事業再生コンサルティング会社へ(37歳 東京都在住)

 

男性(30代)

 一般企業就業時に、転職の武器となればと思い中小企業診断士の資格を取りました。都内に本社を置く会社で企画本部に所属し、社外から持ち込まれる事業案件に対して事業化の目途を立て、社内公募で応募してきた志願者に事業を引き渡すといった仕事をしておりました。仕事自体は楽しく、そして職場環境も良かったのですが、「コンサルタントになって、困っている企業を元気にしたい」という思いから、2011年、33歳の頃に会社を退職し、現在勤めている事業再生コンサルティング会社に入社しました。

 

 私が勤めているコンサルティング会社は、資金繰りに苦しむ中小企業に対してセミナーを開催し、セミナー後に無料相談を申し込んできたクライアントに対して、コンサルティング契約を結び、事業を軌道に乗せていく事を業務としています。セミナーに来るのは、ほぼ100%が中小企業で、その中でも同族経営の企業がほとんどです。主に抱えている問題点は資金繰りに関しての事で、毎月の銀行からの借入金返済が難しいので、リスケジュール(返済の一時ストップ)したいといった内容や、銀行から新たな借入をしたいといった内容です。クライアント契約を結んだ後、銀行からの融資を引き出すため、またはリスケジュールを承諾していただくために、クライアント企業の経営計画書を作成します。

 

 この経営計画書は、当クライアント企業が置かれている現状を把握するため、財務面と業務面からデューデリジェンス(現状把握のための調査)を行い、その結果を踏まえて、今後5年間(または3年間)で、どのように、いくらキャッシュを生み出し、何年で借入金を返済するかといった内容を盛り込みます。私は前職で、持ち込まれた事業案件に該当する業界や、業界を取り巻く市場や競合を調査、分析する事を行っており、デューデリジェンスに関しては、比較的早い段階から業務にマッチできました。

 

 ただ、苦労したのが、銀行員が使う用語の理解です。経営計画書を作成し、クライアント企業の経営者と銀行を訪問するのですが、転職して、初めての銀行員とのミーティングで、聞いたことのない金融用語が出てきて冷や汗をかきました。その際は、知っているふりをしてその場をやり過ごしたのですが、コンサルタントという立場上、用語の意味を質問するのは恥ずかしいことだ、と思い込んでいました。当初は、そのようなプライドのため、知らない用語がミーティング中に出てきたら、こっそりスマホで調べたりするなど、習うより慣れろ、という気持ちでしたが、今は、知らないことは素直に聞くことができます。それは、自分のプライドを守るための利己的な手段だと気付いた事と、同席していた経営者も銀行員の使う専門用語の意味が分からない、という事を知ったからです。そのため、今では、銀行員とミーティングする際は極力わかりやすい表現で話してくださいと、最初に一言断りを入れるようにしています。

 

 事業再生コンサルティング会社に入社し、今年で4年目になりました。この仕事をしていてつくづく感じるのは、事業再生はコンサルタントの力ではなく、経営者が持つ、「事業を再生するぞ」という強い決意のみがなせる業だという事です。コンサルタントは、事業再生という長いプロセスにおいて、ともすれば経営者の決意の炎が消えてしまいそうになるのを防ぐ存在だと思っています。そのために、クライアント企業の業界知識を収集し、良いアイデアや成功事例などを紹介し、経営者のやる気の炎を絶やすことなく、日々進化していくのがコンサルタントの務めだと深く心に刻んでいます。

 

本記事は2016/02/02の情報で、内容は中小企業診断士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

転職エージェント!最新ランキング!

全て無料!情報収集にも転職相談にもまずは以下の大手エージェントを味方につける!

  1. 「転職」と言えばもちろん「リクルート」!求人件数の多さはもちろんカバーする業種・職種の幅も業界トップ級!まずは1サイト登録するならここ!

  2. 転職業界大手で国民的な企業の「マイナビ」!リクルートエージェントと併用する人も多い!2サイト利用でほぼ全ての業界をカバーできる!

  3. パーソルキャリアが運営する「DODA」もランキング上位!非公開求人が多いことや地方都市の求人に強みがあることが特徴のサイト!

  4. 女性の転職に特に定評と実績がある「パソナキャリア」!女性向けのセミナーやコンテンツ配信の質と量は業界随一!

  5. 年収アップに自信あり!スキルや年収を適正に評価し年収を最大限アップできるように担当者が徹底サポート!

ページ上部へ移動する