歯科技工士が高年収を得るには?
歯科技工士の年収は主に製作する歯科技工物にかかっています。つまり、どういった歯科技工物をどのような取扱いで製作するかによって金額がかなり異なってくるのです。これは歯科技工士の醍醐味ともいえる部分です。また、高年収を得やすい勤務先というものもいくつかあります。
保険適用外の歯科技工物を作る歯科技工所
年収が飛びぬけて高額になるのは、保険適用外の歯科技工物を扱う歯科技工所です。具体的には、ポーセレン・金属有床義歯・矯正器具などです。
保険適用の歯科技工物は一個あたりの相場が元々安い上に、歯科医院などからも頻繁に値切られてしまいます。その点、保険適用外の高価な素材を使ったものや特殊な歯科技工機器が必要なものなどは、単価も高く、値切られることもほとんどありません。このような保険適用外の技工物を扱う歯科技工所は雇用条件も良いところがほとんどですので、高年収の求人を探す場合は絶対に外せない勤務先です。
- 保険適用外の技工物は単価が高く、値切られることも少ないため、高年収が期待できる。
海外資本の歯科技工所
求人数は少ないのですが、海外企業が親会社の歯科技工所も存在します。大抵の場合はCAD/CAMなどの特殊な歯科技工機器のメーカーで、その歯科技工機器を使って歯科技工物を制作する直営店のような扱いです。そもそもCAD/CAMのオペレーター自体が、一般的な歯科技工士よりも若干高給である場合がほとんどです。さらに海外資本の企業は福利厚生などがかなり充実していることが多く、安心して働き続けられる条件が整っています。
海外資本の企業としては歯科材料メーカーなどもありますが、福利厚生が充実しているという点はほぼ同じなので、好条件を求める歯科技工士にはどちらもありがたい勤務先です。ただし、日本企業とは違った独自の価値観で経営されているため、ウマが合わないと感じる人もいます。
- 海外資本の歯科技工所や歯科材料メーカーなどは福利厚生が整っており、安定して働ける環境であることが多い。
独立して自分の歯科技工所を立ち上げる
高年収を目指すにはかなり難易度が高い条件にはなりますが、最終的には独立・開業が一番高年収になる可能性が高いです。歯科技工所は歯科技工士1人でも開設できるので、製作する歯科技工物の質や量によってはかなりの高年収が見込めます。
ただし、自分で歯科技工所を立ち上げるには経営の知識も必要となってきます。そして、それなりの知識と経験がなければ独立後の仕事量に影響します。そのような点をいかにクリアしていくかが独立後の大きな課題となります。
- 技工所を立ち上げて成功すれば最も高年収につながる。ただし歯科技工の技術に加えて経営の知識も必要。
本記事は2016/01/19の情報で、内容は歯科技工士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。