ブライダルプレイヤーの前に、プレイヤー
ブライダルプレイヤーは本質的にはプレイヤー(演奏者)です。人前で演奏するだけの演奏スキルを持たなければなりません。そもそもこの仕事を目指す背景には人並み以上に演奏する事が好きで、相応の演奏力を持っている場合がほとんどでもあります。初めてこの世界に興味を持ったのならば、まずは楽器の演奏を始める事が必要です。鍵盤楽器がもっともオーソドックスな選択ですが、バイオリンやフルート、ギターなどの楽器も可能性はあります。鍵盤楽器に比べバイオリンなどの楽器は音楽大学在学や卒業などのバックボーンがないと参入は難しい傾向にあります。
また、音楽の仕事の中でプレイヤーというのは、楽譜通り間違えずに弾ける事ではありません。クライアントの求めに応じて自分で楽譜を書いたり、伴奏をつけたり、アレンジを加えたりする能力も必要です。音楽の基本的な知識を学ばなくてはなりません。
音楽に必要な能力は必ずしも音楽大学や専門大学で学ぶものではありません。個人レッスンで学んでいる人もいますし、趣味で演奏していてもプロ並みの技術や知識を持っている人もいます。ただ、音大や音楽の専門学校などを卒業したり、楽器メーカーのグレード試験などをパスしたりすれば一定の演奏スキルの証明にはなりますので、採用にもつながりやすいです。
- まずはプレイヤーとして、人前で演奏できるだけの演奏スキルが必要。
ブライダルプレイヤーを目指すなら
とにかくブライダルプレイヤーを直線的に目指すならば、演奏スキルを身に付けた後に専門の講習、講座をしているスクールの門を叩くのも良いです。スクールと事務所、各会場は提携している場合も多いので、採用につながりやすいのは事実です。しかし、その事をセールスポイントに高めの学費を求められる事もあり、受講期間やその後のステップは慎重に確認した方が良いです。
目的はブライダルでの演奏技術を教わる事なので、スクールでなくてもブライダルプレイヤー歴のある講師に個人教授を依頼する手もあります。そして一番重要なのは、自ら業界を調べ積極的にコンタクトをとりオーディションを受ける事、選考に通らない事があっても諦めない事です。会社側にもいろいろな状況がありますから、タイミング次第では道が開けます。
- 一番重要なのは積極的にコンタクトを取ったり、オーディションを受け続ける事。
ブライダルプレイヤーの将来性
人の生活に冠婚葬祭がある限り結婚式がなくなる事は考えにくいですが、ブライダルプレイヤーが必要とされるかどうか、今ほどの需要が続くかどうかはわかりません。しかし、ブライダルプレイヤーの技術は、それ以外の場面にも応用が可能なため仕事を広げる事は可能です。
注目されている仕事の一つに、葬儀の際に演奏するセレモニープレイヤーがあります。近年、葬儀業界でも故人の好きな音楽を流す音楽葬や、最後はぜひこの曲で見送って欲しい等のニーズが出てきています。少子高齢化で結婚式以上に葬儀の件数は増え、自ら葬儀をアレンジするなど新しい動きの中でセレモニープレイヤーの需要も認知度も少しずつ高まっています。
結婚式と違い葬儀への依頼はどうしても突発的です。求められる曲の幅も一気に広がる事からブライダルプレイヤーよりも臨機応変なスケジュール管理と音楽的な応用力が必要です。しかし、セレモニーのための演奏自体はブライダルでの経験が十分活かせる分野です。仕事の件数も多くまとまった収入になるので、すでにブライダルプレイヤーからセレモニープレイヤーに転向している人もいます。結婚式か葬儀かという事で、周囲の印象や好みの問題はありますが、プレイヤーとして仕事をしていきたい人ならば道はあると言えます。
- ブライダルプレイヤーの経験を生かして、今注目のセレモニープレイヤーへの道もある。
本記事は2015/07/17の情報で、内容はブライダルプレイヤーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。