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CADオペレーターに向いている人は?
CADオペレーターとは、CADソフトウェアを使って図面のデータを作成していく仕事であり、建築・土木・機械・電気等、各業界で求人があります。
未経験でCADオペレーターに転職したい!と思っていても、実際に自分はCADオペレーターに向いているのだろうか?と、向き不向きについて不安に考える人も多いのではないでしょうか。
今回は、未経験でCADオペレーターを目指している人や、CADオペレーターとして既に現場で働きながらも、向き不向きに悩んでいる人に向けて、CADオペレーターに向いている人や適性についてご紹介します。
CADオペレーターに向いている人と適性
正確性のある几帳面な人
CADオペレーターに求められるスキルとして、最も重要なのはオペレーション技能です。CADオペレーターは、指定された寸法どおりに、図形を正確に作成する技能が最も重視されます。
CADオペレーターは、CADソフトウェアの操作コマンドを十分に理解し、自分の思い描く通りに図形を順序立てて作成していきますが、その作成段階においても、最も手順の少ない方法で作図し、作業時間をより短縮することがスキルの評価につながります。
データの精度や緻密さにおいては、たった1本の線が、何十万円、何百万円もの違いを生み出しますので、ちょっとしたミス、うっかり消し忘れでは済まされなくなります。
データ作成においても、図面1枚が何万円もの単価で扱われることもありますので、その作業においては指示を受けた通りに、細部に至るまで確実に正確なデータをスピード感を持って作成していくことが必要になります。
そういったところから、CADオペレーターには正確性のある几帳面な人が向いているといえます。まずはその点を踏まえて、CADオペレーターの向き不向きを判断しておきたい所です。
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地道にコツコツ作業を積み上げられる人
CADオペレーション業務の多くは、データ作成において細かい取り決めを守り、正確にコツコツ作業を積み上げていくことが中心となります。実際にCADオペレーターとして仕事をしてみると、その作業の地道さを感じる人も多いと思います。
CADオペレーターは一般事務とは違い、一日中パソコンと図面に向かい、黙々と地味な単純作業を長時間にわたって繰り返すこともありますので、正確さはもちろんのこと地道にコツコツと粘り強く作業を続けることができる忍耐力や集中力も必要となります。
よって、CADオペレーターには正確にコツコツ作業を積み上げられる人が当てはまります。
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協調性がありコミュニケーションが取れる人
CADオペレーターとして業務のほとんどは、設計者や指導者から指示を受け、その指示通りにデータを作成や修正を行います。
設計者や指導者から指示を受けた際、疑問や不明な個所が発生した場合には、速やかに相談・報告をして、指示を仰がなくてはなりません。決して自己判断せず、小さなことでも指示を受ける人に相談や報告するという、作業を円滑に進めるためのコミュニケーションが必要になります。
CADデータを作成する過程において、1案件を進めるに当たり、作成される図面データは少ないものでも数十枚、規模の大きな案件になると数百枚単位で作成します。そのため、複数名で作業に当たるので、図面の書式設定の統一はもちろん、図形のレイアウトや文字の挿入位置、寸法線の挿入間隔や引き出し線の角度や長さ、画層管理方法など、図面作成における設定や表現を、全てのデータが同じものになるように相談しながら進める必要があります。
共同作業で作業を進める場合には、作業者同士の進行状況などにも気を配ることも必要です。期限厳守において作業の進行状態をみながら、作業分業を変更することなどもあり、その案件に携わる人々と常に協力することが必要となります。作業そのものはひとりでコツコツ行うことが好きな人に向きますが、チームやグループで行う作業においては、コミュニケーション力や協調性が必要不可欠となります。
そういったところから、協調性がありコミュニケーションが取れる人がCADオペレーターに向いている人と言えるでしょう。
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効率よくスピード感を持って作業を進められる人
CADオペレーターは、設計者など指示を受ける人のアシスタントとしての立場がほとんどです。
指示を受ける設計者の説明を的確に理解し、より短い作業時間で効率よくスピード感を持って作業を進めることが大切です。設計者の指示に、正確かつスピード感を持って対応することで、CADオペレーターとしての信頼感も高まります。
よって、効率よくスピード感を持って作業を進められる人もCADオペレーターに向いている人です。
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計画性があり管理能力を持てる人
CADオペレーターとして業務を進める際、大きな案件等の場合には、1つの案件のみに専従する場合もありますが、ほとんどは複数の案件に関わりながら作業を進めることになります。
その場合、複数の案件の進行状況を常に把握し、同時進行で作業を進める能力も必要になります。案件の取り違えなどがあれば大変なことになりますので、作業についての管理能力が求められます。
1つの案件についても、1ヵ所の設計変更が発生した場合には、関連する全ての図面に変更が起こることになります。その際には、どの図面に変更修正が必要なのかを瞬時に判断する能力も必要になります。そのため、現在進行中の案件だけでなく、それ以前に関わった過去の案件についても、作業を記憶しておく必要があります。
また、複数の案件のそれぞれの納期も把握し、納品が重なる場合には前もって調整して作業を進めるなど、常に計画性を持つことも大切になります。
そういったところから、計画性があり管理能力を持てる人がCADオペレーターに向いています
もの作りに興味を持ち向上心のある人
CADオペレーターという仕事をしていく中で、もの作りに興味があるということは大前提です。CADというソフトに興味を持つのではなく、CADでどんな設計・デザインををしていくかということに興味を持つことが大切ですし、スキルアップにもなります。
また、CADオペレーターとして就業する中で、常にその作業に携わる専門知識を吸収しようとする向上心のある姿勢も大切です。図面を通してその案件への理解を深めるために、カタログやインターネットで関連資料や参考図面などにも目を通すなど、与えられた作業範囲だけにとどまらず、関連する知識の情報収集も、作業を円滑に進める上で重要になってきます。
よって、もの作りに興味を持ち向上心のある人がCADオペレーターに向いている人です。 常に新たな技術習得や知識を深めるなど向上心を持つことで、数年先に設計者や設計補助などへキャリアアップにもつながるでしょう。
参考CADオペレーターQ&A「設計に必要なのはものづくりがしたいという気持ち」
現在、食料品の商社で営業をしてます34歳です。現在は営業として、飲食店を回っているのですが、大学は工学部の機械系でした。ここ数年会社の業績が悪く、給料も減る一方で転職を考えています。同じ業界の話はよく...
CADオペレーターに向いている人まとめ
- 正確性のある几帳面な人
- 地道にコツコツ作業を積み上げられる人
- 協調性がありコミュニケーションが取れる人
- 効率よくスピード感を持って作業を進められる人
- 計画性があり管理能力を持てる人
- もの作りに興味を持ち向上心のある人
本記事は2018/04/05の情報で、内容はCADオペレーターとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。