建設会社におけるオペレーターの求人
建設会社におけるCADオペレーターの求人の場合、その業務内容について大きく二つに分かれ、ひとつは入札前の計画段階の図面を作成する業務と、入札後の生産用図面を作成する業務です。
どちらの場合についても、建設会社では取り扱う案件の規模が大きいため、1物件について大量の図面を要し、設計者やCADオペレーターも含めた複数名でチームを組み、分業して図面データを作成することになります。主となる基本設計については設計担当者が行いますので、CADオペレーターは、設計者の補助業務に就き、その指示に従って図面データを作成します。
建設会社に就業する場合、そのほとんどが派遣社員やパートなどの非正規雇用でのケースが多くなっています。大手建設会社の場合は、求人も大手の派遣会社に依頼することが多く、同じ部署に同じ派遣会社から複数名派遣されて就業しているケースも多くみられます。但し、同じ部署に同じ派遣会社から派遣されている場合でも、その人の能力やスキルによって、給与には差が出ます。
- 建設会社に就業する場合、そのほとんどが派遣社員やパートでの雇用形態。
設計部採用のCADオペレーターの業務
入札前の計画段階の図面データを作成する場合、主として設計部にて採用されることが多くなります。入札前のデータ作成業務については、ある程度日程に余裕がある場合が多いので、比較的落ち着いて作業を進めることが出来、実務経験の少ない人でも採用されるケースがあります。
建築図面は大きく分類して「意匠図」「構造図」「設備図」の三つに分かれていますが、その中でも建築物の骨組みとなる「構造図」については、単純な作図も多いため、学卒すぐの経験の浅い人でも、指導を受ければ特に問題なく作業を進めることが出来ます。
スキルが高くなれば、入札後の生産用の建築図面データの作成業務に就く機会も増え、「構造図」だけでなく、建築物のデザインを主とした設計図になる「意匠図」の担当になるケースもあります。生産用図面の作成においては、より専門的な知識が必要となりますので、給与水準が高くなりますし、経験があればその採用率は高くなります。
- 単純な作図も多いため、実務経験の少ない人が採用されるケースも。
工事部採用のCADオペレーターの業務
工事部で採用された場合の業務については、その大半が生産用図面の作成となります。その中でも施工図と呼ばれる、実際に製作する際に必要となる詳細な図面を作成することになり、より高いスキルが求められ、実務経験がない場合その採用率は低くなります。
より生産性を高める為に、建築現場で直接求人募集をすることがあり、その際には建築現場事務所に就業することになります。建築現場採用の場合、その雇用期間は建築工事期間のみの就業となる場合が多く、採用時から竣工前頃までなど就業期間が決まっています。
就業後には、建築工事の進行状況によって急な設計変更が必要となる場合もあり、よりスピーディーな対応が必要とされるため、残業などが発生する場合もあります。
- より高いスキルが求められ、実務経験がない場合には採用率が低くなる。
本記事は2015/12/25の情報で、内容はCADオペレーターとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。