看護師の療養型病院勤務の適性
療養型病院とは、急性期の状態は脱したが継続的な治療が必要である患者さんを受け入れる病院です。一般的な総合病院などを急性期とすると療養型病院は慢性期という形になります。療養型病院の特徴としては、病状自体は安定している患者さんが多いため主にADLの介助など介護の部分が多くなります。加えて長期入院している方がほとんどなので、患者さん一人一人と継続的な関わりが必要となります。
急性期病院に比べると比較的ゆったりした環境なので、忙しく仕事をバリバリ熟したいという人よりは、ゆっくりと患者さん一人一人と長く関わっていきたいという人のほうが向いていると言えます。ADLが低下している患者さんも多いため皮膚トラブルも多く、体位変換や褥瘡のケアなども主な仕事となるので、そういった分野を勉強したいと思っている方も向いていると言えるでしょう。
- 患者さんとの信頼関係を築き一人一人と密に関わっていくことを重視したい看護師の方には向いた職場。
療養型病院の看護師ならではの話
療養型病院はイメージとしては「ゆったりしていてあまり大変じゃなさそう」というものが多いでしょうが、実際に働いてみると、介護の部分が多いため日常的な介助やおむつ交換、体位変換など体力的にきついなどの声が多く聞かれます。急性期病院では夜勤の巡回は10分で終わるという時もありますが、療養型病院では1時間以上かかるなど、急性期病院とは違った大変さがあります。
しかし基本的には忙しく業務に追われるということが少ないのは事実です。急性期病院でも個別性のある看護を理念としていますが、実際は激務のため患者さん一人一人に寄り添ってというのが中々難しいのが現状なので、療養型病院では患者さんにより寄り添った看護ができるでしょう。とはいえ病院によって理念も方針も様々なので、自分の看護観に合った病院を探すことが転職する上ではとても重要なことであると言えるでしょう。
- 「療養型病院=必ず仕事が忙しくない」わけではない。転職の際はエージェントへのヒアリングなどを行う。
本記事は2015/02/12の情報で、内容は看護師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。