正社員として働ける業種
バーテンダーという職業を正社員として採用しているのは、大半がホテルです。とはいえ、あまり求人は多くはないので辛抱強く待つか、あるいは、レストランなど他の料飲部門で雇用されておき、バーで欠員が出た際に希望をだして異動をするという手段があります。
他に、会員制バーや、チェーン展開されているバー、大手レストランでは、店長・マネージャー業を兼務したバーテンダーという仕事のスタイルもあります。ダイニングバーや居酒屋などは、正社員登用があってもその職務は管理職であることがほとんどで、バーテンダーとして現場に立ち続けるケースはほぼありません。
ウエディングや宴会場は現場に出ているのはほぼアルバイトか配膳会なので、正社員の雇用は見込めません。個人経営が主なオーセンティックバーやショットバーにおいても、正社員の待遇で働くことはまず難しい現状です。
- バーテンダー業務ならホテル、マネジメント業務ならその他の飲食店でも。
正社員として働くメリット・デメリット
正社員として働く最大のメリットは、なんといっても社会保障などの福利厚生が充実しており、社会的信頼も大幅にアップすることです。
ホテル勤務であれば特に、健康保険組合が一般企業よりも充実しており、健康診断の検査項目が低年齢から受けられたり、給付金額が若干多かったりします。女性バーテンダーなら出産前後の夜勤や重労働が難しい時にも、バックヤードの部署に異動するなどの対応をしてくれるのも、多様な職種を持つホテルならではのメリットです。
デメリットとしては、繁忙期に休むことができないことです。年中無休であるホテルではバーの営業も同様で、連休や盆暮れ正月はほぼ出勤になるので、プライベートな予定が立てにくいという点があります。それでも、バーテンダー業界には希少な安定感のある職場であることには間違いありません。
- 忙しくなるが、安定感・信頼度が大幅に上がる。
正社員で求められる人材
アルバイトや配膳会といった非正規社員が多いホテルでは、マネージャー等の役職を持たない正社員でも、その現場で起きた事態の責任を負わねばならないことが多々あります。
バーのスタッフを統率し、牽引すること、若手バーテンダーの育成、クレーム対応に、経営面の業務など、その職務内容や責任は大きくなります。ゆくゆくは、チーフやスーパーバイザーといった役職を持ち、人の上に立てる器があるかも見られています。
また、ホテルで勤務するということは、バーテンダーである以前にホテルマンであるので、相応なマナーやビジネススキルも求められます。中途採用を目指すには、ある程度の飲食サービスにおける実務経験と、人間性が重要になってきます。
- 実務経験の他に、人間性も重視される。
本記事は2015/12/15の情報で、内容はバーテンダーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。