バーテンダーの高収入という概念
もともと収入よりも仕事の本質や、やりがい重視で臨む人が多い業界なので、全体的に収入はあまり高くないです。
アルバイト雇用の場合は、時給1000円~深夜手当を加味しても1500円程度なので、それ以上であれば高収入であるといえます。正社員雇用の場合は、マネージャー等の役職がついていなければ、年収450万円以上あれば高収入の部類にはいります。ボーナスという概念も薄い飲食業界ですが、ホテル勤務では賞与がでる場合があります。
ここで注意すべきなのが、外資系によく見られる年俸制についてです。月給換算すると高額を提示されているように見えますが、年間賞与や手当も含まれての額であることが多く、蓋を開けてみると前職と変わらない収入だったということも稀にあります。そういったことから、月給+賞与+諸手当の総収入と見比べて、よく検討する必要があります。
また、年俸制では実績に応じて毎年契約金額が変動します。最初の契約時のままで数年先を見越していると、予定外の事体が起こることもあるので注意が必要です。
- 高収入になりにくい職種であり、年俸制の見た目の額には囚われてはいけない。
ヘッドハンティングによる転職の場合
では、どういった場合に高収入が見込めるかというと、まずはヘッドハンティングによって転職するケースです。
ヘッドハンティングは、外資系企業やホテルの新規オープンの際などに、バーテンダー業界でもよく見られる光景です。通常の採用手順とは異なり、採用される側が有利な立場にあるので、こちらの要望が受け入れてもらいやすくなり、報酬についてもこちらの希望を打診することができるのです。
採用者側からどうしても欲しい人材としてオファーされるには、日々の実務経験もさることながら、知名度も必要になります。様々な大会にチャレンジし受賞歴がある、資格保有が多い、協会活動や社外活動に積極的である他、話題性があることも重要です。
- ヘッドハンティングされるには、積極的に様々な活動に参加し実績と知名度を上げること。
海外勤務した場合
日本でのバーテンダーの地位は除々に向上してきていますが、残念ながらまだまだです。その点、海外、特にヨーロッパではバーテンダーは確固たる地位を築いており、その待遇もしっかりとしています。
海外勤務には語学力がもちろん必須ですが、駐在の日本人向けの会員制バーなどでは日常会話レベルの語学力でも採用される場合もあります。中でも求人が多いのが中国マーケットで、中国在住の日本人や富豪層をターゲットにした高級バーが数多くオープンし、日本人バーテンダーを雇用するケースが多いです。まじめで几帳面な気質の日本人の仕事ぶりは重宝されます。
現地での生活環境や費用は企業や店側で用意されるケースも多く、それとは別に給与が支払われるので、結果的に高収入になります。
- 日本に比べると海外の方が待遇が良い場合が多い。
本記事は2015/12/15の情報で、内容はバーテンダーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。