オリジナリティ溢れるシェイキング
シェイカーを振る姿はバーテンダーにとって最も花形で、エンターテイメントの瞬間です。この振り方はバーテンダーによって十人十色で、オリジナリティを発揮できる場でもあります。
また、シェイクの仕方一つでカクテルの出来映えや味は大きく変わってしまうほど、技量を問われるものでもあります。バーテンダー達は長年の経験から独自の研究を重ね、自分の信念をもって、オリジナルの振り方を確立しているのです。
- 独自の研究を重ね、自分の信念をもってオリジナルの振り方を確立している。
基本的なシェイク
代表的な振り方に、一段振り、二段振り、三段振り、があります。
まず、シェイカーをかまえます。利き手の親指ででシェイカーのトップを、他の指先をボディに当て、反対の手でストレーナーの肩とボディの底を挟むように当てがいます。手の温度でシェイカーが冷えるのを妨げないように、手の平は付けずに指先だけで、外れないようにしっかりと持ちます。
足を肩幅に開き、お腹に力を入れたら、シェイカーを利き手と反対側の胸の前にかまえます。そしてリズミカルにシェイカーを前後に振り出します。この時に手首のスナップを効かせ、横から見たときに8の字を描くように振ると、混ざりがよくなります。これが一段振りです。
この前後の動きに上下の動作を加えたのが、二段振りです。同様にして、上下の動作を三段階にしたのが、三段振りです。正解の型はないので、個人で振りやすいスタイルを確立します。
- 代表的な振り方には、一段振り、二段振り、三段振りがある。
プロのシェイク
シェイクと一言で言っても、カクテルによって振り方は異なります。
ロングカクテルなのか、ショートカクテルなのか、また室温によっても、ソフトシェイクかハードシェイクのどちらが適しているかが変わってきます。レシピ内容で、クリームや卵白を使用するか、ジュース等の副材料が多いかによっても、シェイク方法は代わります。
シェイクの強さや時間、振り幅や氷の当て具合によってカクテルの味わいは驚くほど異なり、それを使い分けるのがプロの技です。それは経験による味覚や音などの感覚によって培われたものです。
同じカクテルをオーダーしても、バーテンダーによって味わいが異なるのが、またカクテルの面白さでもあるのです。
- シェイクと一言で言っても、カクテルによって振り方は異なる。
本記事は2015/12/14の情報で、内容はバーテンダーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。