カクテルコンペティションとは
カクテルコンペティションとはカクテルの競技会で、大会のテーマに沿ったオリジナルカクテルの創作と、ステージ上でのパフォーマンスを競うものです。
コンペティションには、各バーテンダー協会が主催するものと、酒類メーカーが主催するものとあります。大会によって詳細は異なり、年齢制限のあるものや、メーカー主催のものはそのメーカーの商品しか使用できないなどの制限もあります。共通していることは、3〜5分程度の制限時間内に2〜5杯のカクテルを創作することです。
難易度の高い大会になると、この実技競技の他にブラインドテスト(味覚試験)や、接遇試験を設けているコンペもあります。こうした大会は日本だけでなく海外でも行われており、世界大会の中には、幾日にもわたって様々な課題をクリアしながら競う大規模なものもあります。
- テーマに沿ったオリジナルカクテルの創作と、ステージ上でのパフォーマンスを競う大会。
カクテルコンペティションの審査ポイント
選手はステージ上の特設カウンターでカクテルを創作し、目の前の審査員によって評価されます。
カクテルの評価ポイントは、大会のテーマに合っているか、カクテルの色・香り・味わい、ガーニッシュ(飾り)を含む見た目、ネーミングのセンス、創作性とオリジナリティなどが挙げられます。
一杯のグラスに魂と物語を込めた作品は受賞カクテルとして、後世に残ってゆくのです。
また、審査員に向かってステージ上からアピールするためには、エレガントな所作と魅力的な笑顔も重要なポイントとなります。こうしたカクテル調合の技術と、オリジナルカクテルの出来映えの総合得点によって評価が決まります。
- カクテル調合の技術と、オリジナルカクテルの出来映えの総合得点によって評価が決まる。
カクテルコンペティションに出場するメリット
所作もシェイカーの振り方も通常営業とは異なるので、大会に出場する際にはコンペ用の練習が必要になります。そちらにかかりっきりになってしまい業務がおろそかになってしまっては本末転倒ですので、営業に支障のない部分で準備をします。
日頃、黒子のようにサービスに徹しているバーテンダーにとって、コンペは堂々とスポットライトを浴びて主役になれる華やかな瞬間です。大会の様子は、各協会の機関誌やネット、専門雑誌などに掲載されるので、選手や勤務店の知名度が上がります。受賞すればさらに話題性が高まり、日頃の営業にも反響が起きる傾向にあります。
また、全国のバーテンダーとの人脈を広げる絶好のチャンスでもあり、貴重な情報交換の機会にもなります。自分のレベルを客観的に評価してもらえることは、向上心を刺激し、自身のその後の成長につながるのです。
- 出場して自分のレベルを評価してもらうことで向上心を刺激し、自身のその後の成長につながる。さらに、日頃の営業にも反響が起きる可能性も。
本記事は2015/12/14の情報で、内容はバーテンダーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。