獣医師のアルバイト・パートの需要
獣医師のアルバイト、パートの求人は多くありませんが、都市部では小動物診療施設とペットの保険会社、都市部以外では地方公務員で求人があります。
- 小動物診療施設
人の出入りが激しい職種なので、パートとアルバイトの募集は年中あります。一年の中で特に忙しい狂犬病のワクチンとフィラリアの予防が始まる3月下旬~6月下旬までは募集が増えます。正社員のような長時間勤務を強いられることはなく、手術や難しい処置を任されることはほとんどありません。
時給の相場は1500円~2500円、日給は15000円~が相場です。 夜間診療を専門としている病院では高額になる傾向があります。なお、3月~6月は短期契約の募集もかかります。
- ペットの保険会社
保険金査定業務やお客様の相談応対でパート、アルバイトの募集があります。経験不問、デスクワーク中心なので、育児中の女性獣医師やブランクのある女性獣医師に向いている仕事です。
- 地方公務員
臨時的任用職員として保健所、家畜保健衛生所、食肉検査センターで募集があります。産休職員の代替、欠員補充のためのフルタイムのパート、アルバイトの求人で、仕事の内容は正社員と変わりません。6ヶ月更新で、任用期間は最長1年間、給与は都道府県によって異なりますが、日給1万円、月給は20万円ほどです。
基準日時点の6月と12月1日で3ヶ月以上勤務していると期末手当の支給対象になります。しかし、実際にはボーナスの支給対象とならないように6月と12月だけ契約を切るケースがあります。この雇用形態で働くメリットはないことから、しばらく臨時職員として働いた後は正職員の採用試験を受験する人が多くなっています。
- 都市部の小動物病院は人材の入れ替わりの激しさから1年中アルバイト・パートを募集している。ペット保険会社も求人が見られ、女性獣医師に人気。地方では臨時職員の募集も。
フレキシブルな働き方は都市部が中心
都市部では出産を機に退職した女性獣医師が、パートやアルバイトの雇用形態で現場復帰することは一般的になってきています。地方では獣医師不足が深刻化していると言われていますが、アルバイトとパートの募集は少なく、世間一般のような多様な働き方は認められていません。
本記事は2015/06/22の情報で、内容は獣医師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。