畜産分野で獣医師の求人がある
農家の相互扶助を目的に作られた団体で、獣医師は畜産分野での求人があります。求人情報は全国農業共済協会のホームページ、個々の共済や協同組合のホームページに出ていますが、ハローワークや獣医師会のホームページには出ないこともあります。
農業共済組合・農業協同組合の求人の特徴
- 農業共済組合
毎年ほぼ全ての農業共済組合で求人を出しています。しかし、都市部に近い、産業動物の少ない地域では、職員の定員も少ないことから何年も求人をかけないことがあります。新卒での採用に力を入れていますが、地方は随時募集もしています。
中途採用の年齢制限は経験不問で35歳まで、もしくは臨床経験7年以上で45歳までの求人が見られます。古い体質なので、縁故採用もあり、求人の募集が出ていても既に採用者を決めていることもあるので注意が必要です。ミスマッチを防ぐため、新卒の採用者は在学中に夏季休暇を利用して実習を行っていることが多いです。
- 農業協同組合
様々な農業協同組合があります。獣医師の配属される職場は概ね畜産系ですが、畜種や求められるスキルは様々で、衛生指導がメインのフィールドワークのところもあれば、手術施設を持っているところでは手術や往診もあります。農業協同組合の求人は少なく、中途の採用も行ってはいますが、共済と同じように年齢制限を設けています。
- 農業共済も農協も獣医師の中途採用はあるが、年齢制限が設けられており、縁故採用も多い。
農業共済組合・農業協同組合の給与や待遇など
- 給与
農業共済組合、農業協同組合の給与規則によって定められています。国家公務員以下、地方公務員以上の金額になっており、年功序列体系です。
- 勤務日数・休日
診療のある職場はシフト制になっています。牛と馬を扱う職場は夜勤や夜中に往診の依頼をされることがあります。
- 待遇
住居手当て、扶養手当などが支給されるので、比較的充実しています。
- 産休・育児休暇
年配の女性獣医師がいないことから、これまで女性は結婚、妊娠で離職してきたと考えられます。しかし最近は、少数ではありますがママさん獣医師が各地で活躍していて、徐々に産休・育児休暇が取れる雰囲気になってきています。
- 他の獣医師の仕事と比較すると、農業共済は仕事のやりがいと待遇のバランスがとれている。
本記事は2015/06/19の情報で、内容は獣医師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。