臨床工学技士の履歴書の例文・志望動機のポイント

職業:臨床工学技士

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 このページでは、臨床工学技士の2名の実際の履歴書の内容を例文としてご紹介し、志望動機の書き方のポイントについても解説します。これから転職活動をする臨床工学技士の方はご一読下さい。

 

 

(例文1)救急病院から透析病院へ転職を希望する29歳Aさん(男性)

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 まずは1人目の履歴書です。平成23年3月に大学を卒業し、同年4月に救急病院に就職し、現在在職中。現在は透析病院へ転職を希望しています。

 

①免許・資格

平成20年5月 第二種ME技術実力検定試験 合格

平成23年3月 臨床工学技士国家資格 取得

平成24年3月 透析技術認定士 取得

 

参考ME技術実力検定試など臨床工学技士に関する資格を紹介

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②趣味・特技

実際の文章

「私の趣味は走ることです。毎年フルマラソンに出場するようにしています。フルマラソンでの自己ベストを更新するという目標に向け、毎日トレーニングを欠かさないようにしています。」

 

  • 学生時代から継続して行っていることや、自分が日々努力していること、他の人に比べ豊富な知識があることなどを趣味・特技とすることが良いでしょう。最も重要なことは趣味・特技に取り組む姿勢を具体的に述べることです。週に1度友人とキャッチボールをすることでは趣味として記すことはできません。どのくらいの期間続けているか、どのような目標に向け取り組んでいるかなどの具体的な内容を加えることで、趣味・特技へのその人の取り組み方を知ることができるのです。

 

③健康状態

実際の文章

「良好」

 

④志望の動機

実際の文章

「大学卒業後に救急病院で勤務してきました。臨床工学技士として様々な業務がある中で、患者と密接にかかわる透析業務に最も興味があり、シャント管理や水質管理に力を入れて取り組んできました。透析を専門としている病院でさらに多くの患者と接し、多くの症例を経験することで臨床工学技士として透析の専門性を高めたいと考え志望しました。」

 

  • 志望動機は面接官の最も知りたいと考えている重要な項目です。自分がどのような理由で転職先として希望したのかを明確に記すと共に、転職先での目標や転職先への貢献を志望動機と結びつけることもいいでしょう。自分の印象を悪くしないためにも前職に悪いイメージが持たれるような記載は避けましょう。

 

⑤本人希望記入欄

実際の文章

「緊急呼び出しの際にどのくらいの時間で病院に到着しなければならないなど、貴院での決まりがあれば教えてください。」

 

  • 転職先のことについて疑問や質問など自由に記入することのできる唯一の場所です。就職後に想像と違っていたなど後悔をしないためにも転職先について気になることを記しましょう。特に臨床工学技士は住居のその病院での決まりをしっかりと把握しておいた方が良いでしょう。臨床工学技士は病院によって呼び出してから病院に到着するまでの時間に決まりを設けている場合があります。そのため、自分は現在の住宅から通勤するつもりでも就職後にすぐに引っ越さなければならないという事態も考えられます。住宅探しの時間を十分に確保するためにも早めに確認をしておいた方が良いでしょう

 

(例文2)臨床工学技士として透析病院から総合病院に転職を希望する31歳Bさん(男性)

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 続いて2人目の例文です。平成20年に臨床工学技士専門学校を卒業。同年4月透析クリニックで働き始め、現在も就業中です。透析病院から総合病院に転職を希望する事例です。

 

①免許・資格

平成17年10月 第二種ME技術実力検定試験 合格

平成20年3月 臨床工学技士国家資格 取得

 

②特技・趣味・得意科目など

実際の文章

「学生時代はすべてサッカー部に所属しており、現在でも月に2回地域のフットサルチームに所属し汗を流しています。中学時代から現在までサッカーやフットサルを通して多くの仲間と知り合うことで、様々な意見を聞くことができ私自身の成長のきっかけになっていると感じています。サッカーやフットサルで学んだコミュニケーションの大切さを生かし、院内の臨床工学技士はもちろんのこと、医師や看護師など他職種との関わりも深め医療の質の向上につなげていきたいと考えています。」

 

  • 特技・趣味・得意科目では学生の時代に特に自分が努力してきたことや、自分の中で他の人と比べ優れていると感じるものをあげることが求められています。特技や趣味、得意科目から面接官はその人がどんな人なのか、どんな学生生活を送ってきたのかを知ろうと考えています。そのため、努力した結果を振り返り自分がどのように成長することができたかや、どのような部分が優れているのかを具体的に述べることで面接官に興味を持ってもらうことが重要でしょう。さらに、この特技・趣味・得意科目から学んだことが今回の就職にどのように生かすことができるかもポイントの一つです。

 

③志望動機

実際の文章

「私は透析病院でこれまで勤めており、透析の経験は多く積むことができましたが、臨床工学技士としての呼吸管理や循環器業務、医療機器管理業務など経験を積むことができていません。そのため、貴院での業務の中で臨床工学技士として今までと違った分野を経験することで、臨床工学技士としての視野を広げ、どのような状況でも柔軟な対応ができるようになると共に、私の透析に関する知識、技術を貴院の透析業務の中で生かし患者や周囲のスタッフに貢献できるのではないかと考え志望しました。」

 

  • 志望動機は面接にとって最も重要な項目です。履歴書に記した様々な自分の情報で面接官はどんな人なのかを想像します。そしてその想像した人がなぜ当院を希望したのかという疑問が浮かび上がるのです。志望動機から面接官は当院での業務でどのようなことがしたいのか、どのような分野で活躍、貢献してくれるのかを考えるのです。そのため、今までの経験がどのように転職先で役立てることができるのかを志望動機につなげていくことが良いでしょう。
  • このケースでは前職で未経験の分野に挑戦するため、その分野にどのように取り組むか、将来どのような臨床工学技士になりたいかを具体的に書くことも必要でしょう。前職の辞職について触れることもあるとは思いますが、今回の転職がスキルアップや専門性の確立など自分自身の成長につなげることでの辞職というマイナスイメージを持たせない書き方をすることが重要です。決して前職の愚痴や悪口にならないように注意しましょう。

 

④本人希望記入欄

実際の文章

「特になし」

 

  • ない場合は「特になし」と一言加えるようにしましょう。しかし、勤務するうえで疑問や質問があればこの欄に記入しておくことで面接の時の質問につなげることもできます。転職を成功させるためにも疑問や質問は面接にマイナス印象を与えるものではないので気になることはしっかり質問し解決するようにしましょう。

 

臨床工学技士の志望動機の書き方のポイント

 

 上記で2つの履歴書の例文を紹介しましたが、臨床工学技士の転職の際に一番重重な項目と言えるのは「志望動機」です。面接や履歴書で必ず答えなければならず、求人を出している企業や病院も最も注目をする項目の一つです。そのため、志望動機でしっかり企業や病院に入職したいという意思を伝えることができるような答えを考えなければなりません。ここでは事例を2つ紹介し、志望動機の書き方のポイントを解説します。

 

■今までと違う業務分野への転職の場合

 今までと全く違う業務分野への転職に挑戦する場合、重要になるのがなぜこの分野を希望しようと考えたかです。今までと違う分野に行くということは、今まで自分が培ってきた知識や経験を生かすことができず、一から自分の知識や経験を構築していかなければいけません。病院や企業も一人前に働けるようになるまでの教育に時間や労力を費やさなければなりません。そのため、しっかりとした転職後の自分の姿や、企業や病院で自分がどのように貢献できるか等を志望動機と結びつけ考えた方が良いでしょう。

 

参考臨床工学技士の「働く場所」の一例

臨床工学技士の採用先の分類

臨床工学技士の採用先の分類 臨床工学技士の採用先について、ここでは大きく分けて3つの分類に分けています。3つというのは病院で臨床工学技士として就職する場合と医療機器メーカーなど...

 

同じ業務分野への転職の場合

 同じ業務分野の転職で重要なことは自分の知識や経験、実績です。求人を出す病院や企業は同じ分野の業務を行っていた場合には、前の職場でどのよう姿勢で業務に取り組んできたのか、前の職場でどのようなことを自分の経験として身につけてきたのかが知りたいと考えます。企業や病院も少しでも良い人材を見つけ出すために必死なのです。そのため、前の職場で得た知識や経験、実績が乏しい場合にはマイナスのイメージになりがちです。しっかりと今までの自分の知識や経験、実績と病院や企業での業務内容とを関連付けて志望動機としていく方が良いでしょう。

 

  • 志望動機を伝える上で絶対にしてはいけないものが受け身の姿勢です。例えば、「勉強できると思い志望しました」「経験できると思い志望しました」等の受け身の姿勢です。知識や経験というものは病院や企業から与えられるものではなく自分から得ていくものなので受け身の姿勢になってはいけません。「新たな分野に挑戦したいと考え志望しました」「別の職場に移ることで視野を広げるために志望しました」などのように自分が積極的に業務に取り組むという姿勢を示す必要があります。

 

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本記事は2018/03/19の情報で、内容は臨床工学技士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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