旅行添乗員のトラブル対応

職業:旅行添乗員

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やってはいけない朝寝坊

 添乗員が1番してはいけないことで、1番最初にする失敗でもあるのが朝寝坊です。添乗員の朝は早く、住んでいる場所にもよりますが、始発で出かけるのが日課の添乗員もいます。最初は慣れるまで辛いですが、数カ月もすると体内時計が正確に働き出すようになります。朝起きられない人はいない、ということが添乗業務を通じて学べます。

 

 添乗員が集合場所に現れないとツアーはどうなるのか、考えただけでも怖くなります。まず、集合時間が近づくにつれてお客様がどんどん集まってきます。バス会社のドライバーとバスガイドは不安になり旅行会社に連絡します。そして、旅行会社から添乗員の携帯に何度も着信が入ります。朝起きて無数の着信履歴をみて添乗員は全てを悟ります。

 

 旅行会社は多少慣れているため少し冷静で、すぐに休みの添乗員を探します。それが無理なら、バスのドライバーとガイドにお願いして、とりあえず人数を確認したら出発してもらいます。出発さえすればあとはバス会社がうまく事を運んでくれます。

 

 時にはバスのドライバーとガイドに助けられる添乗員もいます。寝坊したことが分かった時点で、まだ集合時間前であれば、添乗員はすぐにバスのドライバーかガイドに連絡し、状況を説明して先に出発してもらいます。日帰りバスツアーの場合は、集合場所が幾つかに分かれていることが多いので、添乗員は最後の集合場所に急いで向かいます。最後の集合場所に間に合うと、あたかも予定通りの顔をしてツアーに合流することができます。これは、バスガイドが上手にお客様に案内してくださったときに成立する裏技です。

 

  • 添乗員を半年もやれば、自然と朝早くに目覚めるようになる。

 

バスの中で宴会を始める団体をどう扱うか

 バスツアーですと、最大で45名ほどのお客様が参加されます。1人で参加する人から家族4名で参加する人達までいますので、それにあわせてバスの座席表を作るのが添乗員の仕事です。

 

 1番簡単で、でも1番頭を悩ませるのが10名ほどの団体です。団体でバスを貸し切ってくれればいいのですが、10名程だとバスを貸し切るにしては少ないので、通常のツアーに参加されます。10名という数字を見た瞬間に、座席は1番後ろで決定となり簡単ですが、果たしてどんな団体なのかを考えると悩ましい問題となります。

 

 ある団体が社員旅行で日帰りツアーに参加した時のことです。この日は総勢40名でバスツアーで、道中、友だち同士で会話する人や、朝早いので眠っている人もいます。そんな中、団体のお客様だけがお酒を飲み始めました。高速道路のサービスエリアに寄ると、急いで何人かがトイレに駆け込みます。そしてまたお酒とおつまみを買ってバスへ戻ってきます。

 

 時間が経つにつれ、バスの中が騒々しくなってきました。40名のうち10名がそういう状態ですと、かなり騒々しくなります。添乗員はバスの雰囲気が変わる前に手を打たなければなりません。何度か幹事らしき人に大人しくするようにお願いします。最初は聞いてくれるのですが、少しすると下品な笑い声が響いてきます。ほかのお客様の迷惑そうな顔が添乗員に向けられます。

 

 このままツアーが終わると、当然旅行会社にクレームの電話を入れるお客様も出てくることが多いです。旅行会社の方針にもよりますが、他のお客様の迷惑になる団体には厳しい態度を示す旅行会社もあります。何れにしても、添乗員はお客様をコントロールできないといけません。

 

  • 添乗員はお客様の顔色を常に確認し、不満が噴出する前に手を打たなければならない。

 

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本記事は2015/12/03の情報で、内容は旅行添乗員としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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