コミュニケーション能力が成功の鍵
同じツアーでも、クレームが発生するツアーとそうでないツアーがあります。原因はいろいろ考えられますが、添乗員が原因の場合もあります。
本来、添乗員の仕事というものは、ツアーが滞りなく円滑に進む様に管理をすることですので、とても事務的であるともいえます。しかし事務的に仕事をしてしまうと、お客様との良好な関係が築けません。お客様に声をかけて、楽しい雰囲気を演出する役割が求められています。
お客様がアイスクリームを食べていたら「美味しいですか。」、観光を終えてバスに戻ってきたお客さまには「どうでしたか。」のたった一言があるかないかで、ツアーの雰囲気は大きく変わります。
楽しい雰囲気を作れる添乗員は、ツアー内容に多少の問題があったとしても、お客様から旅行会社にクレームを出されることが少ないです。逆に、楽しい雰囲気を作れなかった添乗員は、お客様がクレームを出すことに抵抗がないので、旅行会社へクレームを出される確率が高いです。
- いつでもお客様に声を掛ける添乗員は、いい雰囲気を作れる。
現場に詳しいとお客様が集まる
お客様が添乗員に期待することは、旅行の知識です。特に自由時間の多いツアーでは、その間に何をして過ごそうかあまり考えて来ないお客様もいるので、添乗員が頼りにされます。現地に詳しいガイドが付いていれば助けてくれますが、添乗員だけの時間がある場合には、事前にいろいろと情報を仕入れておかなければなりません。
海外に行くと、添乗員に対する期待は国内に比べて大きくなります。昼間は現地ガイドが助けてくれますが、ホテルに帰った後は添乗員がすべての面倒を見なければなりません。夜の7時頃にホテルへ戻ってから次の日の朝まで、部屋でじっとしているお客様はまれです。ホテル周辺でもいいのでどこかに出かけたいと考えます。こういうときは、添乗員がお勧めの場所を幾つか教えてあげるだけでも、お客様の満足度は変わります。
- 初めていく場所でも、初めてだとお客様に悟られない位に勉強しておく必要がある。
海外で力を見せられる語学力
海外ツアーに行くと、現地の言葉を話せる添乗員はお客様から高い評価を頂けます。もちろんその能力をお客様の為に使った時に限られます。
海外では突発的なトラブルが発生します。航空会社に預けた荷物が届かなかったり、手配したバスが約束の時間になっても迎えに来なかったりすることがあります。そんな時に不安なお客様の前で、添乗員が電話で現地の会社に連絡し手配の確認をしたり、現地の人と直接交渉をしたりする場面を見せることができれば、トラブルで悪くなった雰囲気が一転することもあります。お客様が添乗員に対して安心感を持ったことが大きな要因です。
時には、お客様の買い物に同行して値引き交渉を頼まれることもあります。どうせ買うなら安く買いたい心理が働きますので、値引きが可能かどうかを聞いてあげるだけでもお客様は喜んでくれます。
- 現地の言葉が得意な添乗員は、ピンチをチャンスに変える事ができる。
本記事は2015/12/03の情報で、内容は旅行添乗員としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。