転職前に必要な資格はない
添乗員になりたいと考えた時点で、何か持っていなければいけない資格はありません。確かに添乗業務を行うためには、法令で定められている「旅程管理主任者」の資格を持っていなければいけません。
ただ、転職前に取得しておかなければいけないものではなく、会社へ入った後で2、3日の研修に参加すれば取得できます。資格取得にあたっては費用がかかりますので、費用をどちらが負担するのかなどの詳細は、求人情報でしっかり確認することが必要です。
また、添乗員を養成する専門学校に通って資格を取得する方法もあります。転職前に資格を取る事ができれば、旅行会社に入ってすぐに添乗業務を始められることから、即戦力として評価されます。
- 転職前に必要な資格はないが、添乗業務に出るには「旅程管理主任者」の資格が必要となる。
他にもある旅行関係の資格
「旅程管理主任者」と似た名前で「旅行業務取扱主任者」と言う資格があります。こちらは国家資格となり、旅行の企画や手配についての法令や業務知識を問われます。添乗業務を行うだけであれば、この資格は必要ありません。持っていれば旅行業に詳しい人だと評価されますが、添乗員になるための転職では、有利になると言えるほどのものではありません。
最近では「東京シティガイド検定」などの地域に特化した、非営利団体が主催する検定試験もあります。他にも全国に同じような資格制度ができていますので、得意分野を作りたい人にはお勧めです。ただし、添乗員は地域に縛られず全国を飛び回りますので、転職で必ずしも有利になる資格ではありませんが、アピールポイントの1つにはなります。
- 旅行会社に正社員として就職することを考えている人は、「旅程管理主任者」と「旅行業務取扱主任者」の両資格を持っておくと有利になる。
外国語の資格はどう評価されるのか
持っていて転職で有利になるのは語学の資格です。しかし、言葉を話せるかどうかが重要ですので、例えTOEIC900点を持っていたとしても、話したり聞いたりできなければ評価は下がります。添乗員としてアピールするのであれば、海外留学経験や海外勤務経験の方が資格よりも評価される傾向にあります。
外国語が話せる人は得意な国の添乗業務をしたいと考えますが、人気の観光地では現地ガイドを雇うことが多いので、添乗員が外国語を使う機会があまり多くありません。一方で、中東や旧ロシア領など日本人があまり観光に行かない地域の言葉を話せる人は、希少価値が高いので大きなアピールができます。
- 現地ガイドがいるツアーでは、添乗員は外国語ができなくても務まる。
本記事は2015/12/03の情報で、内容は旅行添乗員としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。