自分の特性を活かそう
編集という業務には、これまでにないものを生み出そうという創造力、時代をとらえていく企画力、作家やライターとの良好な関係を築くことのできるコミュニケーション能力、具体的な編集作業では細部にまで気を配ることのできる注意力や集中力、など様々な能力や適性が求められます。
これらの能力をすべて高いレベルで備えているような人はあまりいないため、一概に向き、不向きといった適性を挙げることは難しいです。編集者として働く中で、自分の特性に合わせたスタイルを作っていけばいいでしょう。
ただし、多くの人が想像しているような華やかな仕事ではなく、裏方業務であり、地味な仕事であることは認識しておくべきです。
- 編集職に求められる能力は幅広いので、全てを兼ね備えた人はいない。働く中で編集者としての自分のスタイルを作っていけばよい。
忍耐力と粘り強さは必要
人との折衝ごとや、細かい作業、確認する点も多いのが編集職です。はっきり言ってしまえば面倒で細かな仕事の積み重ねです。これらの仕事を一つずつ粘り強く片づけていくことが求められます。この忍耐力は適性の一つです。
一方、前述したように対外的、社内的にも多くの人との協力で作り上げていくものであるため、コミュニケーション能力が必要ではあります。しかし、営業職などと違い、直接売り上げにつながるような職務ではないため、一般的な社会人として常識的なものであれば十分です。
また、実際の編集作業、校正・校閲作業など特定の業務分野は、一種の職人的な世界でもあり、コミュニケーションが苦手という人でも、自分の場を造ることも可能です。
- 編集の仕事は細かな仕事の積み重ね。一つずつ処理していく粘り強さ・忍耐力のある人は向いている。
「好き」であることが最重要な条件
もちろん、編集という仕事が好きであることが前提であり、最も重要な適性です。好きであれば、どんなにつらい作業であっても仕事を通してさまざまな能力や知識が身に付いていきます。
この仕事は天職だ、と思えるのは特別なケースですから、編集の仕事が好きで、それを続けていきたいなら、自分の力でその仕事に合わせていく努力をすることも必要です。
本記事は2015/05/26の情報で、内容は編集としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。