役員秘書の人を見抜く力

職業:役員秘書

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やたら役員とアポイントを取りたがる社員

  役員秘書には人を見抜く力が必要と言われる理由と場面はいくつもあります。秘書業務では、来客・接遇はじめ、社内外の関連する人たちとの折衝はもとより、スケジュール管理や資料作成という一見、机上のデスクワークでさえ人との関わりがあり、対面する人をよく観察しクセや特性を見抜いて仕事をすることが大変重要です。

 

 まず、社内関連でいくと、役員秘書にやたら媚を売り、役員との接点を欲しがったり根回しまで求める社員がいます。いざ役員の前に出ると、提案事項や相談事項より、自分自身の売り込みや役員の趣味話に力が入っているのに気付くはずです。彼らのアポイントが真剣かどうかは、役員の顔を見ればわかります。

 

 役員の限られた時間をやりくりしている秘書としては、要請されたアポイントを単純にスケジュールに落とし込むのではなく、要請してくる人をよく見て時間調整をします。要望時間や回数を削ったり、時に過密スケジュールを理由に、役員と面会を早々に切り上げる督促も必要です。

 

  • 対面する人をよく観察し、クセや特性を見抜いて仕事をすることが大変重要となる。

 

外部からの来客は特に真の目的を見極める

  次に役員秘書の立場からしっかりと見極めたいのが、役員を訪問する外部の来客者についてです。役員がアポイントを許可する以上、それなりに認めてはいる人物なのでしょうが、たとえば取引上絶対外せない歓待すべき来客なのか、今は取引があまりなく、なんとか入り込もうとしている売り込み優先の取引先なのか、強弱の判断は必要です。

 

 特にこれから入り込もうとしている取引先に関しては、営業本部の判断もあるので、それなりの距離を置いて付き合う必要があります。「社長は、最近はよくゴルフに行っているのですか?」と質問が来たらいろいろ尋ねたがっている傾向にあるので要注意です。気楽に話しかけられ、うかつに動静情報を漏らしてしまわないためによく観察をしておきたいところです。

 

 一方、アポイントなしに面会を求めてくる人もよくいます。通常、役員にアポイントなしで面会を求める場合の多くは、招かれざる客です。とは言ってもむげに断るわけにはいかないので、一応話を聞き、しっかりと人を見て、真の目的を見極めます。訪問者は社長や役員との面会を求めていますが、例えば会社や製品などへのクレーム、単なる知り合い、関連会社などその目的により、先に案内すべき部署など予め決められたルールに従いますが、何より大切なのは口調や態度から伺える真の目的を察することです。

 

  • 何より大切なのは口調や態度から伺える真の目的を察すること。

 

社内外で自分の仕事に臨機応変に対応してくれる人を見つける

 役員秘書と言うと、何か特別な場所で特別な仕事だけをしているイメージがありますが、あくまで会社という組織の一員であり、他の社員との連携なしには仕事が成り立ちません。役員からリクエストのあった資料作成ひとつとっても、秘書の力だけで作成できない時、不明な点はそのことに詳しい人に尋ねます。この時、もっとも適切に答えをくれる人を日頃の付き合いから見抜いておきます。知識や情報を持っているが反応が遅い人、もったいつける人、情報をくれるけど内容が浅い人などは相手にできません。

 

 このことは社内に限らず社外でも一緒で、自分の仕事を助けてくれる人を見抜いてコミュニケーションをとっておくことも必要です。急な出張でも臨機応変に対応し旅券やホテルの確保をしてくれる旅行代理店の人、接待先で得意先顧客のリクエストに応じて料理を変えてくれる料理人など様々です。

 

 マニュアル通りに進まないのが役員秘書の仕事ですので、自分の仕事を臨機応変にうまく補佐してくれる人を見抜いておくこと、これが役員秘書の仕事に大変役立ちます。

 

  • 仕事を臨機応変にうまく補佐してくれる人を見抜いておくと、役員秘書の仕事に役立つ。

 

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本記事は2015/11/30の情報で、内容は役員秘書としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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