近年のグローバル化に伴い、国内の民間企業では多くの外国人が働いています。そういった外国人のために会社内で日本語研修を開いている企業が多くあります。ですが実際、外国人の日本語研修のために日本語教師を正社員として雇用し、社内に常駐させているという民間企業は皆無に等しいです。
現在、多くの民間企業で行われている外国人向け日本語研修は、派遣会社から企業派遣されている非常勤の日本語教師が行うのが大半です。そういったことから、民間企業で日本語教師として日本語を教えたいという人は、まずは企業派遣を行っている日本語教師の派遣会社へ登録しなければなりません。
このページでは「民間企業派遣の日本語教師の求人の探し方」や「民間企業派遣の日本語教師の勤務形態や給与」などについて解説しますのでご参考下さい。
民間企業派遣の日本語教師の求人を探すには?
そもそも日本語教師の求人の中でも、民間企業派遣の日本語教師の求人は日本語学校などの教育機関に比べて圧倒的に少ない傾向にあります。そして民間企業派遣の日本語教師の求人は一般的な大手転職サイトなどに掲載されることが少なく、派遣サイトを利用することになります。例えば派遣大手の「エン派遣」には公益法人で日本語を教える仕事などが掲載されています。
(参照:エン派遣)
また、日本最大級の日本語教師求人・交流サイト「日本語オンライン」というサイトには、一定数の民間企業派遣の日本語教師の求人があります。採用時期・掲載時期は不定期となりますので、常に情報をチェックすることが大切です。
(参照:日本語オンライン)
民間企業の日本語研修では、すぐに仕事で使えるような、実践的な日本語を教えることを求められます。日本語そのものに加えて、日本的な企業文化や習慣なども教えていかなければなりません。テキストには載っていない、生の現場の声や苦労を伝えることができる会社経験のある日本語教師は、非常に貴重な存在なので、自己PRとしてそういった点も入れていくといいでしょう。
民間企業派遣の日本語教師の勤務形態や給与は?
日本語教師の派遣会社から民間企業へ企業派遣される場合、「週3回、1回2時間の授業を3ヶ月」、「1回1時間を全30回」と言った形で、回数や期間で契約を行います。契約した数の授業が終われば契約も終了しますが、日本語研修を続けていきたいという民間企業からの要望があれば、企業派遣としての契約も更新されます。また、優秀な日本語教師ならば1つの仕事が終わっても、またすぐに日本語教師の派遣会社から、同様の仕事の依頼があったりと、継続して仕事をしていくことができます。
給与については、企業派遣の場合は民間企業がクライアントになりますので、日本語学校よりも時給単価が高い傾向にあります。企業派遣の時給は1時間2500円以上、高い民間企業では3500円を超えるところもあります。
参考企業派遣の報酬について紹介
単価が高い企業研修 1コマあたりの報酬が高いのは、企業での日本語研修です。1時間あたり2000円以上、高いところでは3500円前後の時給が支払われるところもあります。企業研修は...
民間企業で働く日本語教師の正社員の採用がほとんど皆無に等しい日本国内に対して、海外では民間企業で日本語教師の正社員採用があります。就職先は、日系企業はもちろんですが、中には日本人や日系企業を顧客とした外資系の民間企業もあります。
海外の民間企業で正社員として働く場合、日本語教師だけをしていればよいと言うわけではなく、企業によっては日本人だからこそできる、翻訳や通訳、マナーの指導などを任される場合もあります。日本語教師ですので、基本的にその国の言葉を話せる必要はありませんが、もし業務の幅を広げたいというのであれば、日本語以外の語学力が武器になることも当然あるでしょう。
参考海外勤務の日本語教師の求人
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本記事は2018/05/17の情報で、内容は日本語教師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。