未経験でも就職しやすい日本語学校
新人日本語教師の多くが就職、転職するのが日本語学校です。それは、資格さえあれば未経験でも応募可能としている日本語学校が多いからです。日本語学校の規模は大小様々ありますが、学校によっては教師の育成に力を入れているところもあり、就職後も先輩教師からアドバイスをもらったり、講習会に参加したりすることによって、スキルアップしていくことができます。
日本語学校は新学期が始まる4月、10月に向けての採用活動が活発になる傾向があります。他業種からの転職の場合でも、3月の忙しい年度末を終えてから退職、就職することができ、時期的にも転職しやすいです。
- 資格があれば応募可能な所が多く、転職後も研修や講習会などに参加してスキルアップできる。
常勤講師になれば安定した収入を得られる
日本語学校には「常勤講師」と「非常勤講師」の2つの勤務形態があります。常勤講師はいわゆる「正社員」と同じ扱いで、自分の担当する授業があってもなくても、決まった時間に学校に出勤します。また、授業だけを担当するのではなく、学生の事務手続き、入学式などイベントの準備、非常勤講師の管理等、様々な業務も行います。一方、非常勤教師は、その授業だけを担当する教師でその他の業務を行う必要はありません。ですので、授業がある時間のみの出勤となります。
給与に関しては、常勤講師は正社員と同じ扱いですので、給与は月給で支払われ、各種保険や賞与、昇給、有給などがあります。一方、非常勤講師の給与は1コマ単位で支払われ、手当等はありません。学校によっては、非常勤講師としてある一定期間勤務させてから、常勤講師として採用するところもあります。
現場の教師は、自分の働きたいスタイルによって常勤講師か非常勤講師を選択しています。もし、1つのところで長く、安定して働きたいという希望があれば、日本語学校の常勤講師を目指すのが良いでしょう。
- 常勤講師の仕事の幅は広いが給料は安定。非常勤は基本的に自分の担当授業のみ行い、給与の支払いは1コマ単位。
さらに門戸が広い海外の日本語学校
日本語学校は日本だけでなく、海外にも数多くあります。その採用条件は様々ですが、資格がなく未経験でも可能、という学校もあるのが特徴です。ただし、そういった学校は「日本人なら誰でもいい」という考えで募集しているところも多く、仮に就職しても待遇が悪かったり、日本語教師としてのスキルアップにつながらない場合もあるので事前によく調べることが必要です。
海外の日本語学校では、アニメなどの日本文化が好きな学生や日本留学を目指している学生など、日本が好きで興味のある外国人と多く出会うことができます。また、教師も自分自身が外国生活を送ることで異文化を体験し、外国で暮らすことや外国語を学ぶことの大変さやおもしろさを肌で体験することができます。
前述したように海外の日本語学校は門戸が非常に広いですので、とにかく海外で暮らしてみたいという人は、海外の日本語学校の就職が近道です。
- 海外で生活したいなら、比較的転職しやすい海外の日本語学校を狙うのもよい。
希望を持った若い外国人に刺激を受ける現場
日本語学校に通う生徒は、ほとんどが日本の大学や専門学校への進学を希望している若い外国人です。彼らは母国の高校を卒業した後、日本へ留学し、日本語学校で1年半から2年間日本語を勉強し、それから大学や専門学校を受験します。ですから、比較的若い学生が多く、現場は非常に活気があふれています。また国籍もばらばらで、1クラスに10か国以上の国の人が集まる、ということもあります。
来日当初はひらがなも分からなかった学生たちが徐々に日本語を覚え、学生同士で日本語で話すのを見たり、学生たちが希望の進路先に進学することができた時は、非常に嬉しく、教師としてやりがいを感じることができます。
本記事は2015/05/21の情報で、内容は日本語教師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。