試験の概要について
インテリアコーディネーターの試験は1次試験の筆記が10月に開催され、2次試験の製図・論文が追って開催されています。どちらも年に1回のみで、1次と2次を同年に受験するか、1次と2次を別々の年に受験するかを選ぶことが出来ます。1次試験に合格した場合は、2年間の有効期限がつきます。その2年間は、1次試験を受けずに2次試験を受験することができます。
1次試験ではインテリアコーディネーターに必要な基礎知識が問われます。出題範囲は非常に幅広く、専門的な内容が多いため勉強量も膨大です。内容としてはインテリアの歴史、計画、インテリアエレメント、構造、材料、設備、設計、法規などです。それに加えてインテリアの最新時事問題もありますので、参考書をひたすら丸暗記すれば合格するというわけでもありません。
2次試験ではインテリアに関するお題にそった論文と製図の試験です。論文のお題はその年ごとで全く異なるため事前勉強がしにくく、過去問題で論文の書き方を練習するのみです。日頃からインテリアや建築に関しての情報を仕入れておかなければ回答できません。
また、製図では基本的な平面図、立面図、断面図、透視図などの作成力が必要です。お題にそった図面の作成と着彩までが試験の内容です。プレゼンテーション力と正確な図面作成が必要ですので、特に建築学校を卒業しておらず図面に馴染みが無い場合は人より多く勉強しなければなりません。2次試験対策だけで学校に通う人もいます。
(※上記は2015年現在の情報ですので最新情報はインテリア産業協会のHPをご参考下さい。)
- インテリアコーディネーターの試験は1,2次試験があり筆記・製図・論文などが概要。
難易度について
毎年、インテリアコーディネーターの1次試験合格率は2~3割程度と非常に厳しいです。さらに合格点という明確な点数が公開されておらず、その年に受験した人の上位得点者から何割が合格、というようにその年でボーダーラインが変化します。
その年の試験が難しく、点数が全体的に低ければ合格ラインも下がりますが、試験が易しくて高得点者が多ければ合格ラインも高くなります。よって、自己採点だけでは合格の判断がしにくく、1次試験の合否発表まで分かりません。そのため2次試験の勉強にも移行しにくいという欠点があります。点数取得の目安は7~8割と言われています。
2次試験の合格率は5~6割程度と、1次試験よりは高くなります。採点は減点方式ですので、問題に沿った回答ができているかどうかや製図の寸法やパースの表現に間違いがないかどうかで採点されます。高度な回答よりも正確さが求められます。
- 1,2次を合わせた合格率は20%程度が毎年の相場。特に1次試験合格率は低い。
本記事は2015/05/20の情報で、内容はインテリアコーディネーターとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。