未経験可の翻訳者の求人はある
翻訳者と聞くと専門職や英語力がネイティブ並みにできないといけないというイメージを持たれがちですが、「未経験者応募可」「経験不問」の求人情報は意外と多くあります。「翻訳実務経験〇年以上」を応募条件にしている会社の方が多いのが現状ですが未経験だから100%無理というわけではないです。
一例ですが、一般企業の会社員として営業の仕事をしながら、英語の文書を社内用に訳す必要が出てきて、「英語が少し得意」ということで訳して……そして今では社内の翻訳者として活躍しているというケースもあります。もちろんその過程には英語力や翻訳スキルアップが必要ですが、未経験からでも十分にチャンスがあるということです。
未経験で採用された場合、いきなり翻訳者として一人での仕事を任される、というわけではなく、実際の翻訳者につきながら「翻訳アシスタント」「見習い翻訳者」としてOJTで仕事を覚えていきます。
- 採用職種はアシスタントなどになるケースが多いが未経験者にも門戸は開かれている。
未経験の場合は前職の経験を活かしたアピールを
未経験でも採用される可能性があるのは前述のとおりですが、もし未経験の場合は未経験なりに他のセールスポイントが求められます。それは前職での経験や専門知識です。
翻訳をする上では英語力や日本語力と同じくらい専門知識も大事となり、その有無や知識量により処理スピードが大幅に変わってきます。どんな些細なことでも良いので、転職の際には大学や前職で得た専門知識をアピールしましょう。特に医学、バイオ、IT、法律関係の知識があると採用のチャンスは広がります。
- 未経験の場合は言語力以外で採用したくなるような点を考えよう。
英語力やスクール学習経験
未経験の場合は英語関連の資格や検定に加え、日本語文章力を証明できることがあるとアピールしやすいです。特に日本語力は、応募時の職務経歴書や志望動機などの文章、メールでのやりとりなどである程度判断されてしまいますので、普段から正しい日本語を使うよう心がけましょう。
また、スクールや通信講座で翻訳を学習した経験も、(意欲の面でも)ある程度考慮されます。受講中だとしても履歴書に書くのが得策です。他には、翻訳に関連する資格として、校正の資格や経験があると重宝されます。実際の翻訳の仕事では、自身の訳文もしくは他の翻訳者が作成した訳文のチェックが不可欠です。その際に校正のスキルが大いに役立ちます。
- 未経験の場合は日本語能力やスクール通学経験などもアピールできる点の1つ。
本記事は2015/05/12の情報で、内容は翻訳者としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。