SMOに所属する場合
年収の相場は新卒/中途採用(未経験)で300万~400万、経験者で400万~550万というところが多いです。何の資格を保有しているのか、都市部の会社なのか地方にある会社なのかによっても給与額に違いがあります。資格は、薬剤師>看護師>臨床検査技師の順に低くなる傾向があります。
また経験者は、経験年数や担当してきた治験の数、難易度などで年収が決まる事が多く、会社が求める経験があれば面接で提示額が上がるケースも少なくありません。経験者になると保有資格による給与の違いはなく経験値で給与が上下する傾向にあります。それほどまでに経験者は求められています。
治験業界は転職すればするほど給与が上がる数少ない業界です。女性の多い職場なので離職率が高く、常に経験者を求めているのです。
- SMO所属の給与の例
<未経験者>
・大手SMO(広島)320万円~400万円
・大手SMO(東京)350万円~
<経験者>
・SMO(東京)450万円~650万円
- SMO所属の年収は未経験者で300万~経験者なら500万を超えることも。
病院に所属する場合
治験管理センター所属(薬剤師)で、未経験で月給17万8千円、経験5年で約21万円という国立病院もあれば、日給6千円~8千円、時給千3百円~2千円の大学病院など、採用先によって大きく違います。相対的にSMOと比べると低い給料で採用され、身分も正社員ではなく臨時職員や契約社員が多くなります。
また、薬剤部や看護部所属で兼務の治験コーディネーターは、治験コーディネーターとしての特別の給与ではなく所属元の給与に従います。
- 病院所属の給与例
・国立病院(千葉)非常勤/看護師 時給千5百円
・国立大学病院(京都)契約社員/薬剤師 月収17万円(未経験)/21万円(経験5年)
- 病院所属の年収はSMOより低め、正規雇用ではないことも多い。
年収だけではなく、立場や仕事のしやすさも考慮
同じ治験コーディネーターでも、採用先によって年収の相場が大きく違ってきます。ただ、年収が低くても、病院内の治験コーディネーターのほうが院内の調整や連絡体制が整っているため働きやすいという点や、同じ院内の職員同士、医師の協力も得やすいという点が利点として挙げられます。
逆にSMO等の外部の会社の治験コーディネーターの場合、外部の人間として病院内の調整を行うわけですから、院内の治験コーディネーターとは違った苦労があるという点は理解しておく必要があります。
本記事は2015/04/15の情報で、内容は治験コーディネーター(CRC)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。