転職者は少ないが狭き門ではない
カーライフアドバイザーとは、自動車ディーラーに所属し、そのメーカーのクルマを販売するスタッフのことです。その多くは大学新卒入社で長く働き続けるパターンですが、定期的に転職サイトやハローワークに求人も出ています。実際に中途入社してくる人は全体の1割程度と少ないですが、中途採用されるのは会社が認めた「売れそうな人」なので、そこからめきめきと力を発揮してトップセールスになるケースもあります。
大変な分、稼げるイメージが先行
新卒入社・中途入社の両者が最初に持っているこの仕事のイメージは、「大変だろうけれどもその分稼げる」といったものが多いです。確かに取り扱っている商品はクルマですから、1台数百万円にもなるものを売ればその分給料に反映すると想像するでしょう。
実際、やった分が給料になる、というところはありますが、おそらく多くの人が想像しているような良い待遇ではありません。入社してみて、予想はしていたけれどここまできついとは思わなかった、一般の中小企業と比べれば給料は高いほうかもしれないが全く割に合わない、といって辞めていく社員が後を絶ちません。
- 高額商品であるクルマを売る=高給与、と考えて入社する人が多いが、実際の仕事は過酷。
離職率が高く、少数の有能な人材が引っ張りだこ
実は離職率がとても高い仕事です。拘束時間も長いですしサービス残業も当然のようにあります。休日出勤や深夜残業を美化するような古い体制が残っている会社も少なくありません。肉体的にも精神的にもストレスの多い仕事なので、新入社員の7割が3年もたないといっても過言ではありません。
そういうわけで、毎年の新卒採用に加えて常に求人を出している会社もあります。中には整備士として入社した社員を数年後にカーライフアドバイザーへと移籍させる会社もありますが、そうまでしても、なかなか人員不足が解消されていないのが実情です。
離職率が高いがゆえに、その中を生き残って長年結果を出し続けるいわゆるトップセールスマンはとても重宝されます。報奨金もたくさんもらえますし、同じ系列の高級メーカー担当に栄転するケースもあります(一台数千万円クラスの世界です)。そのような逸材はどこに行っても優遇されますし、転職成功率も高いです。
例えば国産車ディーラーからの転職で輸入車ディーラーに勤務し、もともと500万円ほどあった年収を倍以上にアップさせた人もいます。そこまで極端でなくても、同業他社での転職活動が優遇されるケースは多いです。
- 離職率が高いため、通年採用をしている会社も多い。好成績の営業マンは重宝される。
本記事は2015/11/06の情報で、内容はカーライフアドバイザー(自動車営業)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。