英語力が活かせる葬儀会社はあるのか?
結論から言うと、「英語力が活かせる葬儀会社の求人」というのは、まったくと言っていいほどありません。これにはいくつかの理由があります。
まず、「葬儀」というのは、基本的にはとても「日本的な」概念にのっとって行われる、ということです。ほとんどが仏教や神道での葬儀であり、そこには英語力が入り込む隙間がありません。また、キリスト教の葬儀であっても、基本的には日本語で司会―進行が行われるため、英語力が必要となる場面がありません。
クライアントとのやりとりにも、英語力が活きる場面というのはほとんどありません。葬儀屋がやりとりするクライアントというのは、花屋や料理屋、病院などです。外国語が必要とされるケースはほとんどなく、使いどころがありません。
また、日本に住まわれている海外の方がなくなった場合も、国元で葬儀を挙げるケースも多く、ご遺体の搬送などが行われます。このときに英語力を活かせることもありますが、これも非常にレアなケースです。
英語力が活かせる場面はある?
このように、日本の葬儀会社に勤める上では、英語力を活かした活躍というのはなかなか難しいのが現状です。日常会話だけでなく、専門的な会話をできる人であっても、「英語力があること=葬儀屋への転職が有利になる」ということは、ほとんどないでしょう。
ただ、それでも、「葬儀の場面で英語力を活かしたい」と考えるのであれば、比較的外国の方が多く住まわれている地域の葬儀会社に転職する、という手があるかもしれません。母集団が大きくなれば、その分英語を使う機会というのは増える可能性が高いからです。ただ、いずれにせよ、「英語力を活かせる葬儀会社」というのは、選択肢が狭いことには変わりありません。
本記事は2015/10/01の情報で、内容は葬儀会社での勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。