大手料理教室の場合
大手料理教室の場合は、自分の授業が入っている時間に合わせて出勤します。午前、午後フルで入っている場合もあれば、午前のみ、午後のみの場合もあります。担当授業の1時間前、最低でも授業の30分前には出勤し、準備を行います。その日の受講人数が少なく、かなり慣れていれば30分前で間に合いますが、慣れないうちは1時間前くらいには出勤し、材料の確認、授業が進めやすいように材料の配置を考える、必要なものは下ごしらえをする、など、準備時間はかなり余裕を持たなければなりません。
授業時間はだいたい1.5~2時間程度です。授業が2回転、3回転と続く場合は早めに完成させて次の授業の準備をしなければなりません。生徒の試食中は味の確認や授業に出てくれたお礼をしに行ったり、イベント告知などもします。
その日の担当授業が全て終わったら片付けです。調理器具の洗浄、煮沸消毒やシンクの清掃、ゴミ処理など、自分が担当した範囲のものは全て一人で責任を持って片付けます。終了したら社員や他の講師のチェックをもらってその日の仕事が完了です。翌日また授業がある場合は、翌日分の材料の準備や予約人数の確認を行います。1コマの授業しかなかったとしても、前後の準備、後片付けの時間含め5時間は拘束されます。
- 授業以外に前後の準備と後片付けが必要。1コマ1.5~2時間の授業で5時間は拘束される。
個人やその他小規模の料理教室の場合
個人の料理教室のアシスタント講師の場合、1日の流れや仕事内容は師匠であるメイン講師が定める業務範囲により全く異なります。近所のスーパーの買い出しから始まり、材料の下ごしらえ、準備配置、テーブルセットなど全て自分で行わなければいけません。週に1度、又は月に1~2回という料理教室であれば、当日の授業以外に事務作業のみ行う日、試作と撮影の日など日によって業務が異なる場合もあります。
また少人数の料理教室で、1日1~2度の余裕あるやり方をしている場合は、試食後の食器の片付けやテーブルの片付けも全てスタッフ側で行わなければなりません。
- メイン講師のスタンスや授業の頻度によって仕事内容は大きく変わる。
時間外でも発生する料理教室の仕事
前述したように、大手企業の場合は担当授業の1時間前くらいに出勤して材料を確認したり、テーブル周り、流し台などのチェックを行ったりするなど、身体を動かす機会が非常に多いです。また、準備も授業中も片付けも、常に立ちっぱなし、動きっぱなしです。
また、給料の発生しないところで、次月のメニューの勉強や試作を行ったり、授業の流れや人数による作業配分を考えたりと、休みの日でも仕事が続いているように感じることもあります。
- 事前準備や片付け、メニューの試作など、授業時間外にも多くの作業がある。
ばかにしてはいけない雑務
食品を取り扱う料理教室の現場では、衛生管理を徹底し、食中毒などが起こらないように細心の注意を図らなくてはなりません。そのため食材の状態チェックや賞味期限の確認、冷蔵庫の掃除、消毒剤の配置、食品の保存管理、定期的な調理道具の消毒処理などが行われます。ここを怠って問題が起きてしまっては遅いのです。衛生管理に関わる業務は絶対に軽視できません。
流し台や調理器具は毎日衛生や清掃のマニュアルに沿って片付けや清掃作業を行います。使用したタオルなどを洗濯乾燥にかけるのも社員、またはサポートスタッフの仕事となります。職場により担当する業務やその雇用形態は変わるため、雑務や受付はアルバイトスタッフが行う場合もありますが、最低限の清掃や使った物を元通りにするという心がけは必要です。
- 衛生管理の徹底は、食品を扱う仕事において非常に重要。
本記事は2015/04/03の情報で、内容は料理教室講師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。