ツアープランナーは体力・気力勝負
会社の規模によっても異なりますが、ツアープランナーの仕事は季節労働者のようなところがあり、忙しい時期になれば毎日のように遅くまで残業をしないと間に合わないという場合もあります。自社ブランドのパッケージツアーをシリーズで持つ大手旅行会社になればなるほど、自社の第一ブランド、第二ブランド、WEBや新聞掲載等の専用商品、緊急企画のキャンペーン商品など、次から次へとコース企画や値付けが求められるのです。
また、来季の航空会社の運賃や燃油サーチャージが決まっていない時点でコースの企画をする必要もあり、為替の変動や同業他社の商品を推測しながらの値付けはツアープランナーを悩ませます。コースを企画し、パンフレットのゲラ(校正刷)ができてくれば、その掲載文言や料金に誤記がないかどうか、目を皿のように確認しなくてはいけません。場合によっては、社内の販売システムやツアー予約システムに、設定したツアー代金の入力もすることがあります。このルーティーンが商品発売ごとに続くのです。そのハードワークに対応できる体力と気力が、ツアープランナーに必要な第一の条件です。
アンテナ力と情報収集力が必須
他社とは違うツアーを企画するために、世の中では何に話題があるのか、人々は何を求めているのかということを敏感に感じ取る、アンテナ力がツアープランナーにはとても重要です。
そして敏感に察知したものに対し、ツアーの旅程に入れらるかを考察するための情報収集力も求められます。単なるアイデアマンではなく、それを実現させるための手段を模索する調査力が大事なのです。
観光関連の知識もあった方がいい
一般的な地理、歴史や観光素材に関わる知識力も重要です。全く知らない地域のコースを作成する場合には現地視察をしてから取り組むこともありますが、旅行会社の法人セールスなどでオーガナイザーから依頼されたオリジナルツアーの企画をするときには、視察なしでお客さまのご要望に沿ったツアーの企画・提案が求められます。このような時に、一般的な地理や歴史に関わる知識もあると、企画にとりかかりやすくなりその後の情報収集もスムーズです。
やっぱり重要なコミュニケーション能力
たいていの企業では他者とのコミュニケーション能力も求められていますが、ツアープランナーにとってもそれは非常に重要です。なぜならオーガナイザーの希望を聞いたり、企画したツアーをツアーコンダクターに説明したり、仕入れ先との料金・契約に際し交渉をするときに、コミュニケーション能力が高い人は仕事もスムーズで、活躍が期待できるからです。
資格を必要とする専門職ではないツアープランナーですから、旅行会社に転職後、すぐにその業務に就くとは限りません。場合によってはカウンターセールスなどを経て、キャリアアップを目指す場合もあります。いずれにせよ旅行業は接客業ですから、お客さまへとの会話やの対応が重視されます。ここでもコミュニケーション力が備わっっている人ほど、良い成果を出すことができるのです。尚、コミュニケーション能力とは相手と対話することだけではありません。お客さまのご要望をお聞きして、何が求められているのかを正確に把握することも重要なカギなのです。
本記事は2017/11/29の情報で、内容はツアープランナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。