音響スタッフの悩み・苦労

職業:音響スタッフ

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PAスタッフの悩み

 音という目に見えない仕事を扱うのが音響スタッフですが、PAスタッフの仕事のメインであるライブは、ほぼほぼ後に残りません。音は発生した瞬間消えてしまうからです。そのため、ミスがあればそこだけ人の心に残ってしまいます。音が出なかった、音が割れてしまった、突然巨大な音が出たということはミュージシャンや観客の記憶に刻まれてしまいます。ミスをある程度想定しておき、バックアップがとれるようなセッティングを心がける必要があります。

 

 また、特に野外や半野外のイベントでは、荒天で中止になってしまえばまだ良いのですが、小雨で決行し突如大雨になり中止などという場合、機材が濡れてしまうと故障の原因になります。大規模なセッティングになると、雨が降ってきて中止が決定した瞬間にすべての機材を安全な所に避難させることはとてもできません。スピーカーやミキサーなどにはビニールをかけておくなどして、雨への対策が必要です。しかしビニールも夏などは特に放熱の妨げになり、故障の原因にもなるので悩ましいところです。

 

  • 音は残らなくとも、ミスは記憶に残ってしまうのが辛いところ。荒天で機材が濡れると故障の原因になるため、高額な機材の扱いにも悩まされる。

 

レコーディング・スタジオのスタッフの悩み

 レコーディングスタジオのスタッフは、ミュージシャンが残したい音をどれだけ理解できるかが鍵になってきます。その音を理解しつつ、自分自身がエンジニアとして作りたい音も持っていなくてはいけません。自分が出したい音と、ミュージシャンが出したい音の両立をしなくてはなりません。

 

 共に敬い、助け合えるような関係を築ければよいですが、時にはそうでない時もあります。大抵はミュージシャンの意見に合わせて音作りをかなり妥協することもありますが、妥協した作品が永遠と世の中に残ってしまうことは悔やまれます。ミュージシャンと自分の音との板挟みに遭うのがレコーディング・エンジニアの悩みです。

 

 また、レコーディングには機材がつきものです。古い物ほどいい音がするという訳ではありませんが、古い機材は高価で壊れやすく、手に入れるのも取り扱うのも神経を使います。スタジオの機材を整備するのには多額の費用がかかりますが、スタジオに入ってくるお金や、従業員に支払うべきお金、トラブルがあったときに機材を購入できる予備費などを考えると、なかなか勇気を持っての機材の購入などは難しいです。理想の音作りのための設備と現実問題でのお金事情との板挟みにあうことになります。

 

  • ミュージシャンの希望と自分の出したい音を両立させることの難しさ、設備投資と支出の兼ね合いなどで悩むことが多い。

 

ライブハウス・ライブレストランスタッフの悩みや苦労

 店側としてはライブを毎日でもやりたいですが、ミュージシャンを集めることと、観客を集めることに悩まされることになります。バブル期は毎日欠かさずイベントをやっている、1stと2ndに分けてイベントを回さなければならないような店も多くありましたが、今では超一流のライブハウスやライブレストランでも週末の空白があったりと、なかなか経営に困っているようなところがあります。

 

 本来は音楽のイベントをやりたいのだけれども、お笑いのイベントを入れてみたり(お笑いが好きで入れている所も当然あります)、高校生のバンドフェスティバルのようなものを開催したり、市内演奏教室の先生のような人が一族郎党を引き連れて観客を集めてライブを開催してもらったりなど、ミュージシャンへ支払うギャランティの問題もありますが、近年では特に観客集めに苦労している様子が見られます。

 

  • ミュージシャン集めとギャランティの問題に加えて、最近は観客集めに苦労しているライブハウスが目立つ。

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本記事は2017/11/23の情報で、内容は音響スタッフとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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