職務経歴は「いつ」「何を」「どのように」を記載
ビジネスにおける文書の基本は5W1Hです。これは、職務経歴書にも当てはまります。5W1Hとは「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」の6つの要素から構成される情報伝達のポイントのことです。職務経歴書の場合は「誰が」の部分が「私が」に固定化され、「どこで」「なぜ」が不要となると考えるとよいでしょう。
職務経歴を記載する際には「いつ」「何を」「どのように」を押さえた上で、全体をまとめると読みやすく伝わりやすい形となります。いわゆる一般論がシステムエンジニアの転職でも通用します。
システムエンジニアの職務経歴の書き方
先ず「いつ」ですが、これはプロジェクトに関わった期間が該当します。具体的には、2017年の1月から3月までの3か月間、という形です。開始時期と終了時期が分かるように書くことを心がけます。現在進行中のプロジェクトがある場合は、終了時期は「~現在」という形で記載します。こうすることで、入社時期に関するトラブルを一定防ぐことができます。
次に「何を」ですが、これは大まかなプロジェクト名とその概要を記載します。この時に、プロジェクト名は顧客が特定される情報を記載しないように注意します。顧客の会社名や、システムの名前を記載するのはご法度です。顧客の業種名とシステムのジャンルを記載するようにしましょう。例えば、製造業向け販売管理システム、といった書き方をします。こうすることで、職務経歴書を読んだ人に「製造業に関する業務知識を持っている」「販売管理システムの構築経験がある」と伝えることができます。
そして「どのように」ですが、これはそのプロジェクトで使用したフレームワーク、開発環境、開発言語、データベース、サーバといった情報を書きます。この時、バージョンを記載することを意識しましょう。例えばWindows Serverとだけ書くのではなく、Windows Server 2016と書くようにします。こうすることで、バージョンの違いによるトラブルを防ぐことができます。ものによってはバージョンが異なると全くの別物になっているケースが存在するためです。
さらに付け加えて、担当した作業フェーズや役割、チームの人数などの情報も記載します。特に担当した作業フェーズと役割は、職務経歴を表す中で重要な要素なので忘れずに記載してください。具体的な作業フェーズとしては、要件定義~システムテストまで一連の流れで関わった、といった内容が伝わるように記載し、役割については、サブリーダーをした、リーダーをした、といったことを伝えます。チームの人数と合わせることで、どの程度の規模であれば管理した実績がある、といったことを伝えられます。
職務経歴書で一番重要な要素は職務経歴ですが、資格を保有しているのであれば、取得年月を含めた形で保有資格をリストアップして載せましょう。上記は伝えきれない点があれば、自己PR欄を設けて文章でアピールすることも問題ありません。
本記事は2017/09/14の情報で、内容はシステムエンジニア(SE)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。