流行に関する情報を集めるスキル
ファッションデザイナーのお仕事は、新しい流行が次々に生まれる中で行います。その最先端を知って、その先に何か流行るのかを見極めるのが一番重要なことです。
ファッションの流行はライフスタイルとも親密に関わりがあります。例えば女子ゴルフブームからのゴルフウェアスタイルや、不景気により家で過ごす時間が多くなった若年層に向けたファッショナブルなルームウエアの需要など、生活の変化によるファッションの流れも捉える必要があります。
そのためには、様々な場所に訪れ、人々が何を感じて生活しているのかを考える洞察力が必要になります。最先端の情報を集めるのは難しくセンスが必要ですが、集めて無駄になる情報はありません。
作りたい物を絵と言葉で的確に表現するスキル
自分の頭の中に作りたいもののイメージがあってもそれを作ってくれる相手に的確に伝えなければ商品は作れません。一番わかりやすく伝える方法は、絵で表現することです。デザイン画や平絵など、的確に描けるスキルがあるととても有利です。実力のあるデザイナーの書いた絵を見ただけできっと完成した商品が想像できるはずです。
中には絵が苦手なデザイナーもいます。特にヤングブランドではほとんど絵の描けないデザイナーもいます。この場合は絵以外で表現する能力が必要になります。しかし、このタイプのデザイナーはヤングでこそお仕事はたくさんありますが、年齢を重ねるにつれて転職先が見つかりづらくなるでしょう。絵を描く練習は必ずしたほうが長いキャリアを作れます。
アパレル商品に関する知識
商品をデザインするにあたって、洋服や小物の縫い方や仕様、また素材に関する知識は絶対不可欠です。Tシャツ1枚とっても、裾や袖口、衿ぐりのデザインがそれぞれのブランドでこだわりを持って作られています。
知識が乏しいとワンパターンのデザインになりがちです。様々な洋服を裏返して見てみると、たくさんの縫い目があり、それぞれに名前があります。専門書もたくさんありますのでわからないことは積極的に調べることが大切です。
アパレル商品は、デザインだけでなく、一般の人がわからないところで着心地や機能性についても細かく工夫がされています。生地の風合いや特性、着脱のときに困らない仕様、繊細な素材を扱うときに強度を付ける方法など、たくさんのことを考えて作っています。
このように覚えることが本当に多い職種のため、実務経験のある知識の多いデザイナーが重宝されるのです。
本記事は2017/09/12の情報で、内容はファッションデザイナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。