2人目の履歴書のサンプルです。
テレビの気象番組スタッフ(派遣社員として就業中)から地方放送局のお天気キャスター(正社員)を希望する26歳Bさん(女性)
平成26年3月に大学を卒業しましたが、希望であるテレビ局への入社は叶わず、いわゆる就職浪人としてアルバイト生活に入りました。学生時代からの貯金で通った気象予報士講座で勉強を積み、平成27年3月に気象予報士資格を取得。ほどなく派遣会社に登録し、同年9月から在京テレビ局の気象センターに派遣され、現在も夕方ニュースの気象コーナーのスタッフとして就業中です。出身地の地方テレビ局へ気象予報士資格を持つお天気キャスターとして正式採用を希望する事例です。
①免許・資格
平成26年3月 普通自動車第一種免許取得
平成27年3月 気象予報士資格取得(登録番号●●●●号)
②趣味・特技
実際の文章
「気象予報士として、放送番組での原稿作成、図表のデザイン、番組内容構成などの技能を持っています。現在は在京キー局『〇〇テレビ』の気象センターに派遣社員として勤務し、月曜から金曜まで夕方ニュースの気象コーナーのスタッフとして勤務して、上記のような技能を身につけました。また学生時代はアナウンサーやキャスターを目指してアナウンス部に所属し、学内イベントMCやコミュニティFM局のDJ、在京ローカルテレビ局の学生リポーターなども経験し、トークやMCのスキルも習得しています。」
- ローカル放送局のお天気キャスターの場合、採用側が必要としているのは、放送に関するすべての業務を水準以上のレベルでこなすことの出来る人材です。キー局の場合は仕事が細分化されているため、各分野のスペシャリストでよいのですが、ローカル局は少ない人員で多くの仕事をこなさなくてはならず、広範囲の仕事をこなせる人材が求められるのです。例に挙げたような、原稿作成からデザイン業務までを含めた、放送にかかわる広い範囲の技能を持っていることは重要なアピールポイントです。
- また、放送においてのいわゆる「しゃべり」のスキルを持っていることも重要です。地方局では人材をじっくり育てている余裕はなく、できれば即戦力として働ける人が重宝される傾向があります。学生時代に多少なりともプロ経験がある人は、そのことをしっかりと書いておきましょう。
③健康状態
実際の文章
「良好。」
④志望の動機
実際の文章
「中学校の頃に女子アナウンサーに憧れ、東京での大学時代は多くの放送局のアナウンサー試験を受験しましたが、残念ながら縁がありませんでした。大学を卒業した後も東京にとどまり、資格を得たいと気象予報士試験のスクールに通っている最中に、両親の住む静岡県で台風による大きな災害が発生し、気象情報を伝えることの大切さが身に染みて分かりました。気象予報士資格を取得後、キー局で気象情報を伝える番組スタッフになってからも、気象予報士としてぜひ地元の防災の一助になりたいとの思いはさらに強まり、御社の気象予報士・キャスターとして働きたいと願って志望いたしました。」
- 女子アナに憧れて放送業界に入りたいという志望者は多く、それだけを書いたのでは特に目立つこともなく終わってしまいますが、この例の場合は、きっかけこそ女子アナ志望ではあるものの「なぜお天気キャスターか」→「防災に役立ちたいから」、「なぜローカル局か」→「地元に役立ちたいから」という点が明示されていることで、強い印象を与えることに成功しています。志望動機を書く際には、面接官が質問してくるであろう内容(この例では「最初は女子アナ志望だったのに、なぜお天気キャスターなのか?」「今キー局で働いいるのに、なぜわざわざローカル局を希望するのか?」など)をしっかり考え、それに答えるつもりで書くと、芯の通った内容になるはずです。
⑤本人希望記入欄
実際の文章
「給料:貴社規定に従います。」
本記事は2017/09/03の情報で、内容は気象予報士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。