気象予報士の仕事の魅力ややりがいとは?
- 魅力的な「一生もの」の国家資格
気象予報士の資格の魅力は、超難関の国家資格であるものの、合格しさえすればその後は一切更新の必要がない、いわゆる「一生もの」の資格である点です。
気象庁長官への登録後は、気象業務に携わることがなくても、(気象業務法という法律に違反しない限り)死ぬまで「気象予報士」を名乗ることができるのです。転職を目指す人にとっては履歴書やエントリーシートの資格欄を華やかに輝かせることができる魅力の国家資格と言えます。
ただし、その試験は簡単には突破できません。ここ数年の試験の合格率は4%台にとどまっており、初めての受験で合格できるのは非常に稀で、2度、3度、なかには10数回のチャレンジでも合格できない人もいます。視点を変えれば、これほどの難関を突破した時の喜びは、何にも代えがたい人生の財産となるでしょう。
- お天気キャスターとなる足がかりに
テレビやラジオで気象情報を伝えるお天気キャスターは、アナウンサーやタレントとはまた違った魅力を放つ職業です。各テレビ局のニュース番組には、笑顔がまぶしいお天気お兄さんやお姉さんが出演し、視聴者の人気を得ています。気象予報士の資格は、憧れの職業である「お天気キャスター」への足がかりとなるのは言うまでもありません。
- 地球に生きる自分を再確認
大気に国境はなく、世界を駆け巡ります。非常に限られた地域の天気を予報するときでも、まずは地球スケールで大気の現象をとらえ、バラエティにあふれる大気のふるまいの一部としてローカルの予想を立てることが不可欠です。気象予報士として天気予報をするということは、地球という星の上に生きている自分の存在を再確認するということなのです。
- 命を守る職業
日々目にするテレビやネットメディアの情報で、自分の生き死にに直接関係するものはそうそうありません。ただし、天気予報は別です。メディアを通して天気予報を見聞きしている人が、明日にはその天気の猛威により、命を失うことになるかもしれないのです。
たとえば、太平洋高気圧やチベット高気圧が強まって異常な高温が続けば、多くの人が熱中症にかかります。梅雨前線による集中豪雨が発生すれば、水路や田んぼの様子を見に行ったお年寄りが流されたり、土砂災害が発生したりします。台風による高潮が発生すれば、多くの人が波にのまれる危険もあります。
気象予報士は、そうした危険が迫っていることをいち早く予測し、情報を受け取る人の命を守るための行動を起こすことができます。人の命を守る、非常にやりがいのある職業なのです。
- 気象予報士試験に一度合格すれば一生ものの資格であり、憧れのお天気キャスターへの道が開けたり、天気予報によって人の命を守ることもできる、やりがいの大きい職業。
本記事は2017/08/31の情報で、内容は気象予報士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。