スキルや経験が生かせる教育現場
新卒ではなく社会経験があるからこそ検討する価値のある転職先に「教育現場」と言う選択肢があります。教育現場は、培ってきた経験やスキルを充分生かせるやりがいのある職場です。近年、私立、国公立を問わず高等過程から工芸科やデザイン科がある芸術高校が増えています。デザインの基本的な概論から立体や平面構成など、全般的なカリキュラムからスタートですが、専門科目にインテリア科が設けられた高校もあります。
しかし高等過程では、教員免許が必要になります。昔教員免許を取っていたと言う人には、私立国公立問わず、安定した就職先と言えます。そうでなければ、教職員としてではなく特別非常勤講師としてなら働くことは可能です。
逆に、専門学校や大学での教員採用には教員免許は必要なく、人脈による推薦、知名度、経験、専門のスキルなどが必要となります。教職の仕事に興味がある人は転職の可能性を探ってみる価値はあります。
著名な大学で、教授や准教授の職を目指すには狭き門ですが、講師の道はまだ開拓の余地があります。インテリアデザイン科のある大学や専門学校のホームページを常にチェックし、教員募集の告知を見逃さないようにしましょう。また、興味のある学校には募集告知に関係なく、教職員希望の手紙を添えた履歴書とポートフォリオを送っておくのも良いでしょう。いつ教員枠に空きが出るか分りませんので、先手を打っておくことをお勧めします。
デザインを目指す学生からの学び
教育現場の仕事は、実社会から離れ、物足りなさを感じる人がいるかもしれません。しかし、学生に教えることで自分にも大きな学びがフィードバックされます。常に旬な情報、デザインの傾向、新素材の把握など、現場で働く時と同様のリサーチが必要です。更にそれをどう学生に伝えるか、理解され易い方法を模索し、学生を成功へと導く指導能力も要します。
デザインの現場では個のクライアントですが、教育の現場では多数の個性あるクライアントを抱えていることになるので、大変な仕事です。しかし学生との交流によって、フレッシュな感覚、柔軟な考え方など、現場にはない刺激を得られる興味深い仕事とも言えるでしょう。
キャリアアップスクールで講師の道
キャリアアップスクールでは資格取得を主な目的とした社会人向けの講座が多いため、この種の学校ヘの転職には資格取得者が優遇される可能性は高いでしょう。資格取得への勉強法、資格を生かした職場経験など、ためになる実体験を授業に生かすことが出来ます。
キャリアアップスクールの講師の仕事は未経験の学生相手というより、同じフィールドに立つ社会人相手のケースが多く、将来的に有益な交流関係が持てるかもしれません。また社会人向けの夜間講座が設けられた学校も多く、教育現場の中ではライフスタイルに合わせフレキシブルなシフトが可能な職場です。
本記事は2017/08/31の情報で、内容はインテリアデザイナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。