若い放射線技師に必要なスキルアップ方法
放射線技師の免許を取得し、いざ臨床にでると自分自身の医療における知識のなさを痛感します。「学生時代の教科書での勉強」と「臨床の場での勉強」は大いに違います。まだ経験が浅いうちは、医療機器の勉強と撮影技術の習得、社会人・医療人として必要な知識を吸収することが放射線技師としてスキルアップにつながります。
また、技術者であるため技術を高めることを怠ってはいけません。そのためには、他の技師の撮影をしっかりと観察して盗むことや、疑問に思ったことを積極的に質問していくことが重要です。そして、学生時代に知り合った仲間とも密に連絡をとり、情報交換することでも技術は身に付きます。
中堅の放射線技師に必要なスキルアップ方法
一通り色々な仕事がこなせるようになったら、次は自分自身の専門領域をつくることが必要になります。「この臓器についての検査の知識は誰にも負けない」など、1つのことに集中した勉強が重要です。
それには、放射線科内だけに留まっているのではなく、医師・看護師・理学療法士・言語聴覚士など他の医療職に興味を持ち、積極的にコミュニケーションを図っていくことで知識は深みを増します。
また、放射線技師会が主催する勉強会に顔を出し、他病院の放射線技師との交流をもつことも重要です。横のつながりのパイプラインをもっていると、後の放射線技師人生にとても役立つことになります。また、後輩技師の指導をすることも大切です。人に教えることで、自分自身の知識の再確認になります。
ベテランの放射線技師に必要なスキルアップ方法
経験・実績も豊富なベテランの技師なると、客観的に自分自身・部下・放射線科内外のことを見ることができます。医療という枠組みの中で放射線科や勤務している施設がどのように進むべきなのかを考え、行動することがスキルアップにつながります。
勉強会・学会・研修会などへの参加も今までの様にただ専門的な知識を学ぶだけではなく、「学んだことを自施設でどのように活かすのか」「どのような環境づくりをするべきか」などを考え実践することが求められます。
また、院内の医師・看護師などとのコミュニケーションも濃いものになっていきます。他部署との連絡も密にとりあい、組織を良いものにしていくことが重要です。
本記事は2017/08/18の情報で、内容は診療放射線技師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。