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マンション管理士の講師求人について
・どういった会社が講師の求人募集を出している?
マンション管理士を講師として必要とするケースは大きく2パターンあります。1つ目は、資格取得スクールの講師として必要とされるケース。学生から社会人、リタイアした60代など様々な人が、様々な目的でこうしたスクールに通い、マンション管理士の資格取得を目指します。
2つ目としては、主に大手マンション管理会社が、新入社員をはじめマンション管理士・管理業務主任者の資格未取得者に対して社内研修として、資格取得のために講師を必要とするケースです。特に管理業務主任者に関しては、取得していないとフロント(管理組合担当の職種)の業務を行う場合に支障が出るため、会社として社員に資格取得を義務付け、わざわざ講師の手配までして毎週講義を社員に受けさせるのです。
しかし、この講師は大抵の場合は1つ目で紹介した資格取得スクールに依頼した外部講師である場合がほとんどです。「求人」という視点から見るならば、基本的にマンション管理会社に直接的に講師としての求人はありません。
・講師の給料・待遇は良い?悪い?
講師の給料は、一般的なマンション管理会社で働くケースに比べ、やや水準は高めになる傾向が見られます。ただし注意しなければならないのは、資格取得スクールによっては正社員でなく「業務委託」という形をとるケースがあるということです。
業務委託だとスクールに雇用されるのではなく、個人事業主としてスクールと委託契約を結ぶという形をとりますが、そうなると「社会保険や雇用保険に入れない」「有給休暇が使えない」「確定申告が必要になる」といったことが生じる場合があります。リスクが大きくなる可能性があるので、事前の確認が重要です。
講師に向いているマンション管理士はこんな人
マンション管理会社やマンション管理士事務所で管理組合のコンサルタント業務を行う場合は、調整能力や提案力などの能力も求められますが、講師の場合は当然ながら分かりやすく物事を伝えることができるコミュニケーションスキルや、文章のアウトプット能力などが重要です。
営業などで客先にプレゼンを行っていた方や、ライティングなど文章をアウトプットすることに慣れている方などは、そのスキルが講師としても役立つでしょう。
講師の実務未経験でも転職可能?
そもそも講師を経験したことがあるという方は限られています。もちろん講師経験があれば相当に優遇されるのは当然ですが、限定しまいますと資格取得スクール側も人が集まりません。
なので、実務経験を絶対条件とするよりは「未経験者でも指導する」という募集の仕方をすることが一般的です。
管理組合向けのセミナー講師もある
最近はマンションが相当に増えたため、都市部の自治体などが主催・後援して「マンション管理組合向けのセミナー」を行うことが増えています。このようケースでは、大抵その地域(都道府県単位)のマンション管理士会に依頼があり、そこから派遣されてきた講師や建築・設備の専門家がセミナーを行うというのが一般的です。
そのため、「独立してマンション管理士としての実績をある程度積み、地区のマンション管理士会でも相当に信用を得ている人」ではないと、こういったセミナー講師をする機会はあまりありません。
なお、マンション管理会社が行う管理組合向けのセミナーもありますが、そちらは最終的に参加した管理組合の管理委託先をその企業に切り替えてもらうために開催しているものなので、外部の弁護士や各種専門業者と主催企業の社員が主に講師を務めます。
本記事は2017/08/02の情報で、内容はマンション管理士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。