【必読】マンション管理士が求人探し・転職時に気を付けるポイント

職業:マンション管理士

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マンション管理士の求人数は少ない?

 一口に「マンション管理士の求人」と言っても、直接的に資格が求められるのは「マンション管理士事務所の求人」と「マンション管理会社の求人」が一般的であり、そのほかは間接的に資格があるとやや有利になる業種がいくつかある、というイメージです。

 

 しかし、平成13年のマンション管理士制度創設から15年程度とさほど歴史がある資格ではないため、多くの人を雇用するようなマンション管理士事務所として成立しているところがまだまだ非常に少なく、前者の求人は実質的に検討が難しいと言っていいでしょう。少なくとも大手転職サイトへの掲載などは基本的に見られないため、直接問い合わせる必要があります。

 

 そのため、マンション管理士の資格を最大限に活用して転職活動を行うとなると、マンション管理会社の求人を探すことが現実的な選択肢となります。会社にもよりますが、かなり年齢が高めの方も管理業務の窓口として働いている場合も多く、マンションの数に対してマンション管理士の数は圧倒的に少ないこと、社員に占めるマンション管理士保有者の数が経済誌のランキングに反映されることなどからも、一定の求人需要が安定してあります。

 

 また、マンションを建てれば建てるほど管理が必要な棟数は増えることになります。減るとすれば自主管理(外部に委託せず、住民だけで自ら管理する方式)に切り替えたり、マンションそのものをまるごと別の用途にするために売却したりすることなどが考えられますが、ほとんど聞いたことがないというレベルで珍しいケースです。

 

 さらには、マンション管理会社においてマンション管理組合に対応する直接の担当者は、一人当たり多くても十数棟というところですから、会社として管理するマンションが十数棟増えればそれに応じて1~2人は新たに人員を増やさなければなりません。

 

 総じて、マンション管理士の求人需要は現在も今後も安定かつ増加傾向にあると言えます。

 

難関資格を最大限に活かして転職を成功させるために

 ここでは、「はじめてマンション管理士として就職する方」と「すでに働いているマンション管理士が転職する場合」の2パターンに分けて、求人探しをする際の注意点・ポイントについて解説していきます。

 

■資格取得後に初めて求人を探す際のポイント

 通常はマンション管理士事務所よりも、管理会社の方がOJTなど新入社員に対して研修制度がしっかりしているため、いち早く実務に必要な知識を得られるでしょう。

 

 また、マンションの設備や構造などは本やネットで学ぼうと思っても、詳細までは載っていなかったり複雑であったりと今一つピンと来ないことが多いのですが、大手の会社では独自の設備研修施設を持っていることもあり、よりスピーディで確実なスキルアップが可能です。ただし大手の会社は全国的に事業を展開しているところも多く、仕事の性質上たまに出張すれば済むというものではないため、転勤を希望しない方は要注意です。(逆に、中堅以下の管理会社であれば特定地域のマンションしか管理していないことがほとんどです。)

 

 勤務条件で気を付けるポイントの一つは「休日について」です。マンション管理組合の担当となると、当然に理事会や総会に出席しなければなりません。マンション管理組合の理事会役員は一般の会社勤めの方がなることも多く、開催日程のスケジュールを合わせようとすると自然と土・日・祝日の開催にせざるを得ません。

 

 求人の募集条件や規定上は週2日の休みのうち1日を水曜日、もう1日を土・日のどちらかに設定しているケースが多いのですが、実際には管理組合側の都合より自分の都合を優先するわけにはいきませんので、土・日に設定された休日に理事会や総会の予定が入った場合には出勤して、別の日に代休を取得することになります。

 

 仮に10棟のマンションを担当して、うち半数のマンションで月に1度程度の頻度で理事会を開催するとなった場合、毎月7~8件の理事会がコンスタントに開催されることになります。さらにはマンションコミュニティや防災の重要性が叫ばれている昨今、コミュニティ醸成のためのお祭りや季節イベントの開催、防災訓練の実施などもやはり大抵は土・日・祝日に設定されます。

 

 すると実質的には土・日に元々の規定通り休んだり有休をとったりすることは大変難しくなることから、特にご家族がいる方は気を付けないと家族で一緒の休日を過ごすということがなかなかできなくなってしまう可能性もあります。この点が気になる方はぜひ事前に確認をしてください。

 

■資格保有者が転職する際に気をつけること

 既にマンション管理士の資格を活かして働かれている方であればお分かりかと思いますが、会社によって一人当たりの担当物件数や会社として管理しているマンションの平均的な規模は異なります。基本的には担当物件数が多い、またはマンションの規模が大きいほど業務の負担は大きくなります。

 

 週刊の経済誌では定期的に「マンション管理会社ランキング」として様々な観点から管理会社のランキング付けを行っていますが、その中に「一人当たり物件担当数」や「管理マンションの平均戸数」が含まれていることが多いため、参考になるのではないでしょうか。

 

 また、会社によって担当業務範囲が異なり、工事見積もりなどと管理組合担当者の部署を分ける会社と、管理組合担当者が一括して行う会社があります。これによっても業務量が大きく異なるため、難しいかもしれませんが可能な限り事前に調べておくとよいでしょう。

 

 資格手当に関しても会社でまちまちであり、マンション管理会社でマンション管理士の資格に手当てがつかないということは滅多にないとは思いますが、金額は5,000円程度から30,000円程度まで幅がありますので、求人を探す際にしっかりと確認しましょう。

 

採用先別の仕事内容と転職にあたって心がけること

 

①、マンション管理会社

 マンション管理会社で働く場合は、基本的にマンション管理士としての資格が活かされる業種は「フロント」と呼ばれる管理組合担当であり、会社側も採用に当たってはこの職種での勤務を求めてくることがほとんどです。

 

 「フロント」というと知らない方からは「マンションのエントランスで受付をしている人?」という勘違いをされることも多いですが、それは管理員やコンシェルジュ。「フロント」は管理会社の窓口として管理組合の担当となる、営業のような部署です。

 

 一人で数件~十数件のマンション管理組合を担当し、管理組合の理事会や総会に出席したり日々の居住者対応を行います。ただし、会社によって担当物件数や業務範囲が若干異なったり(工事手配や会計業務まで行うかどうかなど)、管理組合からの工事受注金額ノルマがあったりする場合もあるなど、フロントの負担は異なってきます。

 

 基本的には、マンション管理会社であればマンション管理士資格は相当有利に働きます。資格の種類によっては資格保有者の数に対してその資格を求める企業の求人が決して多くないことから厳しい就職活動を強いられることがありますが、マンション管理会社の業界では安定してフロント職の求人数があるため、今まで問題なく一般企業で勤めていたような方がマンション管理士の資格を保有しているのであれば、さほど労せず転職することが可能です。

 

②、マンション管理組合

 採用・雇用というものとはやや性質が異なりますが、フリーのマンション管理士として管理組合と契約を結んで月額報酬をもらうというケースもあります。

 

 ただし資金に余裕のあるマンション管理組合は少なく、1つのマンションからの報酬だけでは到底生活できるレベルにはならないため、定年後の小遣い稼ぎということでもなければ複数マンションと契約しなければなりません。さらには、そもそも管理組合と契約を結ぶに至る営業が難しいため(基本的には管理組合の総会決議を経ることになります)、安易にこの道を選ぶことは危険です。

 

 契約を結ぶための営業パターンにはチラシやダイレクトメールを作成して管理組合のポスト(分譲マンションにはほぼ必ずこのポストがあります)経由で理事役員に興味を持ってもらったり、地域のマンション管理士会に所属し、会に問い合わせをした管理組合を紹介してもらうなどの方法があります。

 

 しかし、チラシなどから興味を持ってもらえる確率は相当に低いですし、マンション管理士会も新参の会員にすぐ紹介してくれることもまずないでしょう。そもそも、管理組合がわざわざ高い運営意識を持ってマンション管理士を管理会社とは別に契約を結ぼうとすること自体、まだまだ稀です。

 

③、総合不動産会社

 総合不動産会社、いわゆるデベロッパー等は通常マンション管理会社を子会社として本体とは分離させているため、直接的にマンション管理士としての資格を活かす職種があるケースは少ないでしょう。ただし、居住後のお客様対応を行う部署ではマンションの管理に関する知識が求められるため、資格を前面に出すことは少ないかもしれませんが、知識として活かすことが可能です。

 

 また、宅建(宅地建物取引士)と合わせて販売営業職で働くということも有効です。最初から販売営業しかしたことのない営業マンは、知識が表面的なものにとどまっていることも多く、管理について深い知識を持っている営業マンはあまりいません。

 

 近年では週刊経済誌や経済新聞でもマンション管理のことが取り上げられることも増えており、購入後の長期的な問題であることから一般マンション購入検討者の管理面に対する関心は高まっています。「マンションは管理を買え」という言葉があるように、購入検討の時点で管理面について詳しい話を聞きたがるお客様に対し、有効なアピールとなります。

 

④、公務員

 近頃は、地方自治体がマンション管理に接する機会が増えています。特に都心部ではマンションが多いため、独自でマンション管理の個別相談会開催やマンション管理士の派遣を斡旋したり、マンション管理組合への補助制度を運用したりしている自治体も少なくありません。東京都中央区では、構造面ではなく管理運営面から防災対応が適切に行われてるマンションを認定する制度も創設しています。

 

 そのような状況ですから、自治体側としてもマンション管理に詳しい人材というのは必要であり、今後も活躍の場は増えていくでしょう。ただし、まだ転職そのものに資格を保有していることが明確に有利に働くかどうかは、役所内の人材状況にもよってしまうため運次第と言えます。

 

⑤、不動産仲介会社

 総合不動産会社と似ていますが、基本的に新築マンションを扱うデベロッパーと異なり、不動産仲介会社は中古マンション、即ち「既に管理組合と管理会社によって管理業務がされているマンション」を取り扱っているケースがほとんどです。

 

 こちらもマンション管理士の資格・知識を活かして営業職につくことが想定されますが、既に日々の管理がされているマンション状況なので、「あのサービスを導入しているということは管理組合の意識が高い」「この設備の状況を見ると保守・修繕が良いタイミングでなされていない」など、管理の知識を用いて紹介する物件の「管理面から見た良いところ・悪いところ」を適切に購入を検討するお客様にご案内することで、より的確な物件紹介が可能です。

 

⑥、マンション管理士事務所

 求人数としては少ないものの、資格を十二分に活かす就職・転職先として「マンション管理会社」の他に選択肢となるのが「マンション管理士事務所」です。両方とも仕事内容は「マンション管理組合のコンサルティング」ということなりますが、大きく違うのはその「立場」です。

 

 具体的な業務としてマンション管理組合の管理運営補助ということは共通しているものの、マンション管理会社に業務委託している管理組合と契約を結ぶ場合、「管理会社の業務内容が適正かどうか」をチェックするという重要な役割も担うことになります。決して管理会社と敵対するわけではありませんが、なあなあでチェック機能をおろそかにすることは許されません。

 

 実際、管理会社の中には管理組合が詳しい知識を持っていないがために、過剰あるいは非効率な工事を提案したり、必要性が疑わしいサービスの導入を勧めるといったことを行う会社もあります。

 

 マンション管理組合の限られた予算と積立金を有効に活用するため、管理会社を「うまく使える」能力があるコンサルタントが求められます。

 

⑦、建築設計事務所

 こちらも求人としてはやや限られますが、建築設計事務所でもマンション管理士を募集している場合があります。

 

 もちろん建築設計事務所の場合は直接的にマンションを管理するわけではありません。建築設計事務所は新築建物の設計を行うだけでなく修繕工事の設計や監理を行うことがあり、マンション管理組合が10~15年程度ごとに行う大規模修繕工事の際、管理会社にそのまま発注するケース、ゼネコンに直接注するケースのほかに、建築設計事務所に発注するケースがあるのです。

 

 建築設計事務所にはもちろん建築のプロが多数いますが、管理組合から工事案件を受注するとなると、専門的な建築のことだけでなく、マンション管理の仕組みをよく理解したうえで管理組合の立場に寄り添った提案ができる人材が必要となることから、マンション管理士を案件受注のための営業あるいは受注後のスムーズな打ち合わせを行うための担当者として必要とする会社もあります。

 

マンション管理士の派遣・アルバイト求人事情

 マンション管理士の資格を活かして働くとなると、多くはマンション管理組合に対して責任を持って長期間対応することが求められるため、アルバイトや派遣の需要は直接的には全くと言っていいほどありません。

 

 実際にマンション管理士資格を持ってそのような形で働く人はほとんどいないものの、マンション現地での管理員であれば派遣やアルバイトでの雇用を行っていますので、資格取得で培った知識が活きることがあるでしょう。

 

 小規模なマンションであれば1日数時間程度のアルバイトですが、大規模なマンションであれば24時間常時受付に管理員を置くマンションもあり、派遣社員をあてる場合があります。

 

 ただし、マンション管理員は勤務時間が厳密に決まっており、残業などは一切想定されていないことから、「今月はたくさんシフトを入れて稼ぎたい」「残業を多めにして残業代をもらう」といったことはできません。

 

  • 「マンションの管理員」の募集は資格不要

 分譲マンションに住んだことがないとマンション管理組合の仕組みを知らないため、「マンション管理会社のフロント」や「マンション管理士」が何をするのか分からず、「マンションの管理員」と混同されることがしばしばあります。

 

 「マンションの管理員」は実際にマンションの窓口に立ち、受付や簡単な事務作業を行う方のことを指します。また、小規模マンションでは清掃員を兼ねることも多くあります。

 

 こちらは特段資格などは不要で、実情としては定年後の高齢者がアルバイトとして入ることが多いのですが、管理会社によっては管理員を直接正社員雇用としたり、大規模マンションでは勤務時間も長いため比較的若い正社員管理員が配置されたりすることもあります。

 

 マンション管理士の資格を有している方であれば、管理会社と管理組合の独特のルールをよく理解しているため、より有利な働き方があるでしょう。

 

  • 管理業務主任者資格の方が転職に有利?!

 マンション管理士の試験にかなり近い内容で試験を行っている「管理業務主任者」という資格は、マンション管理士資格保有者であれば少なくとも基本的な内容はご存知でしょう。

 

 詳細は別の記事に委ねますが、マンション管理会社が業務を行うにあたってはむしろ「管理業務主任者」の資格のほうが重要になってきます。

 

 そのため、もしマンション管理士の資格しか持たずに管理会社に転職した場合、ほぼ確実に管理業務主任者の資格取得も会社から義務付けられます。仮に今は直接的にマンション管理士の資格を活かすような会社に転職しない場合でも、将来的にマンション管理会社への転職も視野に入れる場合は、なるべく早いうちに管理業務主任者の試験も受けた方がよいでしょう。試験内容の大部分が重複しており、年数が経てば法律の改正やマンションを取り巻く技術・サービスの変遷により試験内容が変わってしまうためです。

 

 逆に言えば、マンション管理士試験合格者であれば試験からなるべく間を空けずに受験すれば、終盤5問の免除も手伝って比較的容易に合格することも可能です。

 

本記事は2017/07/25の情報で、内容はマンション管理士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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