最近では、アルバイト、パート、派遣社員などフルタイム以外で働く保健師も多くなっています。ここでは、そのような非正規雇用の保健師求人事情について見ていきます。
行政保健師の非正規雇用求人
正職員であれば、春に採用情報が各自治体のホームページ等に掲載されます。しかし、自治体の非正規求人は不定期に出されます。強いて言えば、求人情報が多くなるのは冬になります。というのは、4月に契約更新となることが多く、1月から3月にかけて採用試験を実施する自治体が多いためです。
求人情報は正職員と同じく自治体のホームページに掲載される場合もあれば、ハローワークや都道府県ナースセンターから出されることもあるため、どちらも定期的にチェックするようにしましょう。試験は面接試験のみのことがほとんどで、正職員の採用試験のように学科試験が課されることは少ないです。
雇用期間は半年毎あるいは1年毎の更新制となることが多く、更新時期が近づくと簡単な面接を行い、本人と人事側の合意があれば更新となります。ただし、自治体によっては連続して3年までしか働くことができないという規定があります。この場合は、求人票に記載されている「雇用期間の定めの有無」についてよく確認するようにしましょう。
自治体によって臨時保健師に任せる業務は異なりますが、乳幼児健診、妊産婦や乳幼児の家庭訪問、特定保健指導などマンパワーが必要となる事業に携わることが多いです。
産業保健師の非正規雇用求人
企業が産業保健師を雇う際には、まずは非正規雇用の保健師として雇い、一定期間勤務態度等を見た上で正規雇用として雇うという方法をとっている企業も少なくありません。一定期間とは1年くらいのところが多いです。
産業保健師は人気の高い職種のため、産業保健師を目指す人は、こういった企業の傾向を踏まえ、雇用形態に関係なく求人情報を検索するなど転職活動の際は工夫が必要です。
医療機関の保健師の非正規雇用求人
地域包括支援センターや病院の保健師はほとんどが正職員の求人となります。ただし、健診機関であれば、いくらかパート保健師の求人も出されています。健診施設によって1日の勤務時間や1週間の勤務日数は様々で、保健指導に加えて採血等看護技術が必要となることもあるため、応募前によく確認するようにしましょう。
求人情報はハローワークやナースセンターに加えて、民間の転職サイトからも出されることがあるため、それぞれをチェックするようにしましょう。
学校保健師の非正規雇用求人
学校保健師の中には1日8時間、週5日勤務であっても非正規雇用求人として出されているケースもあります。このようなケースでは、契約が更新となる半年毎または1年毎に10日程度のまとまった休みが与えられ、正職員と区別しています。
- 単発(スポット)の保健師求人について
1日のみまたは月に数日のみの単発の保健師求人もあります。例えば、企業の新採用職員のメンタルヘルス相談、イベントの救護係、高校生の修学旅行への同行(養護教諭の代行として)、個人宅や企業に訪問して特定保健指導を行うなどがあります。
こういった求人情報は民間の転職サイトやナースセンターから出されることが多いです。保健師としてブランクのある人や、育児・介護などでフルタイム勤務が難しい人にお勧めの求人と言えます。
本記事は2017/07/21の情報で、内容は保健師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。