英語を学びたい人に教える
英会話を学んでみたいけれども、英会話教室に通うのはお金もかかるし、少し敷居が高い。講師としては、もっと気軽に英会話を学んでほしい。そんな供給と需要がマッチしたのが、地域に根差したカルチャーセンターや公民館などで行われている英会話クラスです。このようなところで英会話を教える際は、必ずしも給与が発生するわけではありませんが、その分、教え方や教える内容は、英語講師の自主性に任されるという利点があります。
学びたい人が気軽に学べる英会話レッスンでは、一つのクラスで、レベルの違う生徒を全て相手にしなければいけないケースがあります。生徒の英会話レベル分けを行えば、その分クラスが増え、教える講師、教える場所、スケジュール調整などが必要となり、複雑になります。
生徒の数が増えて教室に入りきれないという理由なら、主催側はクラスを増やすことを認めてくれるかもしれませんが、単に生徒のレベルを分けたいという理由は受け入れられない可能性が高いです。要するにレベル差がある生徒たちをいっぺんに教えるということになりますが、実際は、生徒のレベルは意外と同じくらいだったりすることもあります。
英会話を学びたいと思った理由や目的は、海外旅行、新しいことへの挑戦、英語の映画をもっと理解したいなど、それぞれ違います。しかし、気軽に英会話を学べる場を探した結果、同じ教室にたどり着いたという共通点から、英会話レベルも近い人たちが集まることが多いのです。
- 英会話教室に通うのは敷居が高いと感じる人たちを対象に、気軽に参加できる英会話教室などが開催され、ボランティアで講師をするケースもある。
子供に英会話を教える
低所得者の子供たちに英語を教えるボランティアもあります。子供相手だと、どうしても学校英語が中心になりがちですが、実際英会話教室でも小学生・中学生・高校生のクラスは、学校の英語の授業を反映させながらの英会話レッスンになります。学校の英語の授業が理解でき、テストで高得点を取ることができ、かつリスニングやスピーキングもできるような状態を目指しているからです。
ですから、ボランティアで子供に英語を教えるのは、学校英語の枠を超え、子供たちに英会話の機会を与えることができるチャンスなのです。また現在の学校教育でも、スピーキングやリスニングなど、英語のコミュニケーション能力を高めることを目標としています。これに沿えるのが、単なる英語の家庭教師ではなく、英会話講師のボランティアなのです。
とはいえ相手は子供ですから、英会話を教えるというより、英会話の楽しさを伝えるということを念頭におくことが大切です。もちろんこれは、子供に限ったことではありませんが、自分の意思で英会話や英語を学ぼうとする大人と比べると、子供の場合は必ずしもそうではないという背景もあります。
ボランティアで英会話を教えることには少々限界があるのが現実で、何を優先するのか決める必要がある中、子供たちに英会話の楽しさを理解してもらうことが、結局のところ一番になります。
- 低所得者の子供たちに英語を教えるケースも。英語の授業ではなく、英会話の楽しさを伝えることが大事。
ボランティアとモチベーション維持
ボランティアで英会話を教えるというと、教える側にも気軽さが生まれたり、モチベーションを保つことが難しい場面も出てくるかもしれません。しかし、教えるとなると責任が伴うということを忘れてはいけません。逆にお金が関わらないからこそ、英語講師としての真価が問われるとも言えます。
英語講師がモチベーションに欠けていては、学ぶ方は全くやる気を無くしてしまいます。ボランティアをする側のモチベーションを上手く保つため、様々な工夫や努力をしているボランティア団体もあります。
- 一定の期間や回数、ボランティアをした人には褒美が与えられる
- 定期的に親睦会を開いている
- メールなどでこまめに連絡を取り、コミュニケーションを大事にしている
- カードを送ったり感謝状を渡したりと、ボランティアの人に伝わるように言葉で感謝を示している
ボランティア団体を探す場合は、上記のような点を考慮すると良いです。
本記事は2017/06/28の情報で、内容は英語講師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。