ヨガインストラクターに課されるもの
ヨガインストラクターという職業は、好きなことを仕事にしていると思われがちですが、趣味としてではなく仕事としてヨガをするとなるとまた状況も変わり、もちろん苦労も悩みも発生してきます。
代表的な悩みや苦労として、ヨガインストラクターとして活動し続けるための資本ともいうべき健康や体力の維持、そして見た目にも不健康でない状態と、スタイルなどのイメージも求められるということが挙げられます。
健康や癒し、リフレッシュのために訪れる生徒さんや参加者は、マイナスイメージの先生を前にしてクラスが楽しめるか、また自分の状態すら整えられていない先生にヨガを習いたいかどうかと考えると、想像するまでもなく、インストラクターの魅力や状態といったものは、クラスの雰囲気に影響します。
苛々しているインストラクター、体型も気にせず肥満や極度な痩せ状態のスタイル、また不潔感やネガティブな思考の印象を与えるようでは、当然生徒さんも集まらずヨガインストラクターとしての仕事は難しくなります。そういう点では、他の仕事よりも外見を含め内面からの雰囲気や姿勢を保ち続けること、また健康や体力にも気を使い続けることは必要となり、ストレスにも負担にも感じる部分も出てきます。
- 健康や体力に気を使い、外見も内面も良い状態にし続けることが必要であり、負担となることも。
容姿やスタイル、イメージを比較される
今は有名モデルやタレントなど、美しくスタイルの整った男女がヨガインストラクターとして活躍している時代です。そのイメージを持たれることも多く、外見に関しても過剰に期待されていることも多いです。
またヨガスタジオなど企業や団体に勤務しているインストラクターであれば、他のインストラクターと比較されることも必然的に多くなり、場合によっては会社から指導を受ける、改善を指示されるといったこともあり得ます。雇用先からすれば、インストラクターの様子は、集客や人気度も変化させる収入に直結する要素です。本人のサイクルとは別に、仕事の際はいつでもテンションを保てる姿勢を求められることも出てきます。
また継続して通ってくれる生徒さんから見ると、インストラクターの状態、痩せた、太った、調子が良い、悪い、といったアップダウンもよく分かるものです。ヨガは互いが近い距離で同じ空間で長い時間接することになるアクティビティであり、感情や心の状態も伝わりやすい状況にあります。自分では気付かない変化でも相手に伝わるようなセンシティブな空間の緊張感も重ねなければならない、特有の大変さもあるものです。
- 美しく整った外見やコンディションを求められたり、心身の些細な変化が参加者に伝わる緊張感の中でクラスを担当するなど、独特の苦労がある。
ヨガを仕事にすることの収入、生活の不安定さ
体力や健康、イメージの維持も苦労や悩みとなっているものですが、それは努力や経験によりスキルアップするにつれ得られるものでもあり、楽しみという考え方もできるものではあります。
他のサイドから見ると、ヨガインストラクターの仕事は、収入面の不安定さ、生活の心配がつきものということも挙げられます。ヨガインストラクターの求人自体は十分とは言えず、正社員として安定して収入を確保するには条件も厳しいところがあります。またケガや病気が収入ダウンに直結する仕事でもあり、フリーや契約などの状態で仕事をしている人には、かなり不安もあるはずです。
スキルがあるからといって、すぐに転職や就職ができるといった職業でない部分もあり、生涯ヨガインストラクターとして働き続けることは簡単なことではありません。ヨガを仕事にしていくためには、それぞれに苦労や悩みを乗り越えられる方法を見出し、収入面や生活面を維持していく方法を確保していく必要があります。
- ヨガの仕事だけで安定収入を得ることは難しく、病気やケガによる収入ダウンなどの不安も付きまとう。
本記事は2017/06/02の情報で、内容はヨガインストラクターとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。